ゴールデンウィークが終わって……
「ふぅ……」
ようやく4時限目の授業が終わり、昼の時間に入った。
昨日までのだらけた生活が終わったと思ったら、いきなり6時間の授業だからな……意外と疲れた。
しかし……まさかゴールデンウィークの最後の方が全部風邪で潰れるなんてな……。ショッピングとかカラオケとか行って遊べたけど、何か色々上書きされた気分だ。
「はぁぁぁぁ…………」
思わず大きなため息を漏らす。
我慢するのにどれだけ苦労したことか……。
風邪でぼんやりしていたにも関わらず、その時のことは鮮明に記憶に残っている。それほど刺激的で、ふとしたタイミングで思い出してしまうような───
『
『ちょっ、落ち着け! 目が怖いぞ
『さなもお兄ちゃんに食べさせてもらったから、お返ししてあげるね! えっ、口移しがいいって? 仕方ないなぁ……♡』
『言ってない、言ってないぞ
『
『知ってるけど、何で脱いで……ちょっ! 柔らかっ───じゃなくて! 沈んでるから離れ……ムグッ───』
…………怒涛の一日だった。
結局、
とりあえず気を紛らわそうと、教科書をしまって弁当を取り出す。
この学校にも学食はあるけど、
めっちゃ美味いし、栄養も考えられてるからか以前より健康になった気がする。
「うっす、一緒に食おうぜ」
「俺も……ちょっと机借りるか」
「おう、
俺が弁当箱を広げたところで、
「二人とも購買のパンだけかよ。栄養片寄るぞ」
「うるせぇな! 皆が皆お前みたいに弁当作ってくれる彼女持ちだと思うなよ!」
「お前の一言一言が非リアへの致命傷になるのを忘れるなよ!」
「おぉう、カッコ悪いな……」
「その弁当、
「いや、今日のは
「姉さんって、あの女神か……まさかお姉さんと
「たまに
「いっ……いなぁ~~~~~~~っ!」
「マジの歯ぎしり初めて見たわ」
こいつら……血涙流しそうな反応してるけど、悪いやつではないんだよな。
「あの時のメンバーで集まってんのか? 俺も混ぜろよ」
「
「お、
「出たなリア充!」
「さらに俺らを追い詰める気か!?」
「……何言ってんだこいつら?」
「弁当を作ってくれる彼女が欲しいってさ」
「なるほどね。あー、
「はっ? 死ね」
「
「ぅっ……ご、ごめん。これはズルいだろうが
「俺らはお気持ち表明もできないってのか!?」
「www」
可哀想に、目の敵にしているリア充から弄ばれて……
「
「ダメだったら学校休んでるわ」
「それもそうか、良かった。……で、ゴールデンウィークの間でどこまで進んだよ?」
「いきなり何の話だ?」
「何って……分かるだろ? だってあんな女性と同棲なんて……
「ブッ! ゴホッ、ゴホッ!」
「
「いやぁぁぁっ、聞きたくないぃっ!」
こ、米が変なところに入ったっ……。気兼ねなく話せる仲だからってブッ込んできたなこいつ……!
女子がいる前でなんて話題振ってきやがる!
「いやだって気になるだろ? 俺も彼女がいるわけだし、男女が一つ屋根の下、何もないはずが───」
「「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」」
「そういったことは何もねぇよ。期待外れで悪かったな」
「───えっ、マジで?」
「えっ、あれだけ可愛い
いや、まぁ
一応、一線を引いてる……んだと思う。
「大体何でそんなこと聞くんだよ」
「何でって、俺らは……ね」
「うん、そうだね♪」
「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁっ」」
互いに見つめ合い、顔を赤らめて微笑む
こいつら、ゴールデンウィークにゴールデンなウィークを過ごしやがったんだ……!
「……やっぱ
「んなわけないだろうが! 前にも言ってたなそれ」
「呼んだ?」
「呼んでないぞ、
「ワンワンッ!」
「でもさ、普通だったらそういう気になるのは当たり前だろ?」
「ね、私だったら、
「おい誰か今の
「お前らなぁ……一応家族だぞ?」
それに、前世と前前世の記憶がある俺からすると、彼女達が二回りも年下の女の子だ。さすがにっ手を出すのはダメだろう。
「これってさ……」
「うん、多分そうだよね……」
何やらひそひそと話す
チラチラ俺を見てくるあたり、なにか企んでいるのだろう。
お互いにコクッと頷き合った二人は、改めて俺の方に向き直った。
「
─────────────────────
あとがき
ところで、エロ……攻めた表現はどこまで許されるんですかね?
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