お約束の展開も、3倍になってお得だね!
3人に襲われそうになった俺だったけど、親父が呼んでくれたお陰でなんとか助かった。
なんでも、『せっかくの記念日なんだから』と、全員で外食に行くとのことだ。
それも、ちょっとお高めのところへ。
予約の時間もあるからさすがに時間を食うわけにも行かず、3人も渋々ながら解放してくれた。
3人とも目が本気だったから、あのままだったらどうなっていたのだろうか……。
その後、
外国人にも寿司って人気なんだな……とかどうでもいいことを考えつつも会話は弾み、俺も楽しい時間を過ごすことができた。
家族の仲も深まったことだろう。
……俺に対する親愛度は最初からカンストしてるけど。
事件は、そんな日の夜に起こったのだった。
♢♢♢♢
油断していたというか、ずっと親父と二人だったから仕方がないというか……とにかく、こればっかりは悪いのは俺だ。
「ご、ごめんっ!」
俺は、
そういう習慣がなかったと言えばそうなんだけど、先に確認しなかった俺が悪い。
急にドアを開けられて少しビクッと身構えた
「一緒に入りたいなら言ってくれればよかったのに……」
「いや、全然そんな気はなくてっ……というか隠してっ、いや違うドア閉めるから───」
「むしろ見てほしいし……それなら明日は一緒に入ろうね……♡」
「なんでドア開けようとしてんのっ、一緒には入らんからな!」
「あっ」
とりあえず逃げる!
「いや本当すみませんでした」
「私は大歓迎なんだけど?」
その後、しっかり部屋着を着て共有部屋に戻ってきた
ノータイムで許してくれた。
マジかよ。
「むしろ、私の身体を見て褒めてくれたりしないの?」
「いやそれは───」
正直言って、『エロい』という感想しか出てこない。
が、そんなこと言えるわけもなく。
「……勘弁してください……」
「あらら、ギブアップしちゃった……『エロいな』とか考えてた?」
「っ!?」
「ふふっ、図星? 女性として見てくれて嬉しいわ♡」
「と、とりあえず風呂入ってくる!」
「きゃっ! か、
「っ!? ご、ごめんっ!」
ドアを開けたそこにいたのは、ちょうど今から風呂に入ろうと、下着を下す瞬間の
あぁぁぁぁぁっ!!
なんで俺は同じこと繰り返してんの!?
「いやマジでごめん! 何も見てないから———」
「あっ、そういうこと……仕方ないわね。はいこれ、手出して?」
「———えっ、何これ」
「欲しかったんでしょ? 私のパンツ。
「っ~~~! そうじゃない!」
「あっ!」
手渡された
こんなこと立て続けに起こるか普通!?
頭の中を
そんな俺を見て、
「
「顔真っ赤にして慌ててるお兄ちゃん可愛い……」
「本当……お前らと同棲生活を送るってことの意味がわかったよ……」
にしては初日から色々と起こりすぎだけど。常に
「
「んー……ううん、お兄ちゃん先に入っていいよ? なんか疲れてそうだし」
「それはまぁ、うん……」
この10分弱の時間でめっちゃ疲れた……しかも全部俺のせいだから、誰にも文句を言えない。熱い湯に浸かってゆっくりしたい……。
しばらくしてパジャマを着て戻ってきた
もちろんノックして、誰も入っていないことを確認してから、だ。三度目はないからな。ここまで難易度の高いダンジョンは前世でも数えるほどしかなかったぞ……。
熱めの湯に肩まで浸かり、大きく息を吐く。
一人でいる時間が久しぶりだと思ってしまう程振り回された一日だったな。
あ~……体に染みる……。
しかし、
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