第6話

さて、数日前におさだが巨大淡谷のり子もどきハサミでおちんちん縦に先っちょから根本まで切り裂き魔を退治してくれた時に俺は少し気になった事が有った。


それは…おさだがあの白い裾の長い服の下になにも着ていない事だった。

おさだがあの巨大淡谷のり子もどきハサミでおちんちん縦に先っちょから根本まで切り裂き魔にビンタされて壁まで吹き飛んだ時や、巨大淡谷のり子もどきハサミでおちんちん縦に先っちょから根本まで切り裂き魔の背中に飛びついてスリーパーホールドを決めた時などにあの白い裾の長い服がめくれ上がり、下に何も身につけていないすっぽんぽんのおさだの体が丸見えになった事だった。


そして、おさだが直接あの白い裾の長い服を直接着ているのでやはり皮脂の汚れが付くので洗濯する機会が多いと言う事も気になる。


今おさだは、8着の予備の服を持っているが、やはりこの前洗濯した時に風で飛ばされて危ない時が有って、おさだを目撃した主婦もいたので、なるべく服を洗濯する回数を減らしたいし、やはりおさだには何かしら下着のような物が必要だろう。


俺は目立つことが大嫌いなのだ。

仕事の関係もあるし、余り人目に付かず、目立たずにひっそりと暮らしたい。


俺はパソコンの画面にレディス用のブラやパンティ、シュミーズ、スリップなどの画像を呼び出した。

この時初めてシュミーズとスリップの違いを知った。


シュミーズは普段着とともに着用されるものなので実用性が重視され、スリップは本来ドレスと合わせて肌が見えるのを防ぐもののため装飾性が重視される。

また、上着を汚れから守る以外の目的としてはシュミーズは保温の重視が挙げられるが、スリップは上着を着やすくすることが目的の一つなので絹など滑りが良い素材である事が多い。

そのデザインもシュミーズよりスリップの方が布面積が小さい事が多い。


なるほど、君達も覚えておくが良いと思う。

何かの役に立つかも知れない。


俺はダイニングでプリンを食べているおさだを呼んでパソコンの画面を見せた。

おさだはプリンを食べる手を止めて、あの、顎を突き出して顔を上げて下目使いの顔でじっとパソコンの画面を見入った。


おさだはプリンを食べる手を止めてじっとパソコンの画面を見つめて顔をかくかく痙攣させ始めた。

どうやら気に入っているようだ。

俺がおさだにこう言うの買ってあげようかと告げると、おさだは何やらキーキー小声で叫びながら片手にプリン、片手にスプーンを持って髪を振り乱し飛び跳ねながら奇怪な舞いを舞い始めた。

興奮して喜んでいるらしい。


しかしそこで俺は、はたと問題に突き当たった。

おさだを連れて婦人服店に買い物に行く訳に行かない。

今までのデータから見ると最悪、4人に1人はおさだの姿が見えるのだ。

人込みにおさだを連れて行くと大パニックが起こる恐れがあった。


おさだにパソコンの画面に入り込んで気に入った物を持ってくる事が出来るかと尋ねたら、おさだが激しく顔を横に振って拒絶した。


おさだによるとそんな器用な事は出来ないし、仮に出来たとしても盗難窃盗になると俺に身振り手振り不完全なテレパシーで伝えた。


おさだは変な所で正義感が強い。

自分は殺人をするくせに犯罪を憎むところがあって、過去に万引きの常習犯の女にとり憑いて惨たらしく殺した事が有ったらしい。

ちょっと俺に似たところがあるな。


君達、万引きは止めた方が良いよ。


では通販はどうだろうと言うと、おさだはやっぱり実物を見て肌さわりなども含めて色々選びたいと言った。


俺はため息をついた。


おさだは可能な限り気配を消せば姿を見られる危険は減ると伝えて来た。


俺はため息をついて、おさだと下着の買いものに行く事に決めた。


さて、おさだの下着のサイズだ。

俺はメジャーを取り出してパソコンで女性の下着サイズの測り方を調べておさだの体を測った。


どうやらおさだはバスト82センチ、ウエスト57センチ、ヒップ80センチと言う所だった。

 

胸のサイズはバスト82センチでBカップと言う所だったが、おさだは足を踏み鳴らし髪を振り乱し、あの恐ろしい下目使いで俺を睨みながらキーキーと叫んで自分はCカップだと抗議した。


仕方なく何度も測り直したがやはり、おさだはBカップだった。

おさだは部屋の隅に行き、両膝を抱えて座って俯いて凹んでいたが、俺はBカップの胸が好きだと言うと気分を持ち直した。

実際に俺は世間で言う巨乳の女性が苦手だった。

まぁ、これはその女性の責任じゃないのだが、好みと言うのは仕方が無い。

俺だって女性からおチンチンの大きさをあれこれ言われたら落ち込む。

俺にとって華奢でほど良い大きさの胸を持つおさだの体はとても好みだった。


おさだは俺と買い物に行くので、喜び、また奇怪な舞を舞い始めた。

女性は買い物が大好きなんだよ。

君達、これも覚えておいた方が良いね。


そして俺はなるべく気配を消したおさだを連れて買い物に向かったが、手を繋いで人込みを歩くとおさだの体が他の人の身体を通り抜ける抵抗があって歩きにくいとおさだに伝えた。

おさだは肩をすくめると俺の体によじ登り肩車の姿勢になった。

肩車と言うか、俺の肩の上にしゃがみ込んだような感じだ。

まだパンティーを履いていないおさだの下半身が服がめくれて見えないか心配だったが、おさだは可能な限り気配を消しているので見える人は少ないだろうし、もしも見えてもそれどころじゃ無いだろう。


かなり立派な婦人服店の前に立った俺は、考えたらおさだが見えない人から見ると、男ひとりで店に入ると言う事に今更気が付いて少し焦ったがしょうがない。

俺は深呼吸をして店に入った。


若い女性の店員がいらっしゃいませと言いながらも胡散臭げに俺を見た。

俺はおさだのサイズを書いた紙を見せてプレゼント用に買い物に来たと告げ、店員の誤解を解いた。

俺はおさだを肩に乗せてまず下着売り場に行きパンティーを物色した。


おさだが俺の肩の上でパンティーをじろじろと見回して気になるパンティーを指差し、それを手に取って見ろと告げた。

俺はパンティーを手に取って額の辺りまで持ち上げておさだに見せた。


怪しい…はたから見たらかなり怪しい…おさだが見えない人から見たら、男の俺がパンティーを手に取って顔まで持ち上げて表にしたり裏にしたりしているのだ。

これは目立たない事を信条に生きて来た俺にはとてもヤバい状況だったが、おさだは真剣にパンティーをじっくりと選んでいるので文句は言えない。


女性の買い物はあちこちより道をしてしかも時間が掛かるんだよ。

辛抱強く付き合ってやらなければならないから、男にとってこれは最早、修行だ。

君達、これも覚えておいた方が良いね。


先ほどの店員も怪しげな目つきでずっと俺を見て、他の店員とひそひそ話しているし、店に入ってきた中年の客の女が俺を見て悲鳴を上げて逃げ去った。


俺を見て悲鳴を上げたのか、それとも俺の肩の上のおさだが見えたのか…。


俺は何とか頑張っておさだの長い買い物に付き合ってパンティーとブラとシュミーズとスリップを何枚づつか購入した。

店員はぎこちない笑顔ながら愛想よく買い物をプレゼント用の包装をしてくれた。


俺は肩の上でウキウキに踊るおさだを乗せて大きな買い物袋を持ち、家に向かった。

途中で何人かの悲鳴が聞こえたが、俺は気にせずに、しかし急いで家に帰った。


家に帰るとおさだは買って来た下着を取っ換え引っかえ着て見ては鏡に自分の姿を映して色々なポーズをとっていた。


どうやら喜んでいるらしいので俺はコーヒーを淹れながら安心した。


おさだと2人でコーヒーを飲みながら、おさだは俺が買ってあげた服を近所の友達に自慢しに行くと伝えてきた。

皆でお酒を飲むと思うから夜遅くなるとの事だ。

死霊用の居酒屋らしい所があるそうだ。


俺も今日は夜に仕事があるので大丈夫、行ってらっしゃいと言うとおさだは俺にお礼を伝えながら髪の毛を振り乱して歓喜の舞を舞っていた。

可愛い女だ。


そしてかなりの深夜、仕事を終えた俺はマンションに帰って来た。

今日の仕事はかなり手強かった。

そして、ふと俺は、おさだが仕事の後始末を手伝ってくれないかな?と思った。

そうなればかなり楽になると思いながら鍵を開け、ドアを開くと、玄関ホールにおさだの裾が長い白い服が落ちていた。


俺は警戒した。


服を持ち上げて匂いを嗅いだが、確かにおさだの着ていた服だ。

俺は慎重に危機に備えて身構えながら廊下を進むと、今日買ったシュミーズが落ちていた。

嫌な予感がした…おさだは大丈夫なのだろうか…?

そしてその先におさだのブラが…。


おさだ~!


俺はおさだの名を呼びながらベッドルームのドアを開けた。


そこには…。


おさだが気に入って絶対にこれを買うと伝えて来たエロくかわいい淫靡なデザインなのにイチゴ柄と言うファンキーなパンティーを脱ぎかけたおさだが床にうつ伏せに倒れてペシャンコになっていた。


おさだ~!


俺は慌てておさだに駆け寄り抱き起そうとした。

袖に仕込んでいる仕事用の長い針が落ちておさだの体に穴をあけそうになったので慌てて拾ってベッドの上に置き、ついでに体のあちこちの仕事用の道具を体から外してベッドに置いた。

今の状態のおさだの体に穴をあけたり、裂け目を作ると空気が漏れてしまうかも知れないからだ。

おさだを抱き上げて呼吸を確かめたが、おさだは酒臭い息で安らかな寝息を立てていた。


俺はホッとしておさだのパンティを履かせ直し、おさだの体を床に広げて口から息を吹き込んだ。

おさだは泥酔しても空気が抜けてぺちゃんこになる事が判った。

いつかもしも、おさだと飲みに行っておさだがぺちゃんこになったら連れ帰るのが楽だな、と思った。


空気を入れて元通りになったおさだの体を抱えてベッドに置いた道具に気を付けながらおさだをベッドに寝かせた。


やれやれ、よっぽど嬉しくて随分飲んだのだろうな。

俺はそう思いながら道具を全部拾い、おさだに布団を掛けてからベッドルームを出て、道具をしまった。


え?

俺の仕事は何だって?

言わなかったかな?

俺は仕事人だよ。

まあ、暗殺者ともいうかな?

善人を泣かす悪い奴にしか仕事を仕掛けないけどね。







続く

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