第2話

前回のあらすじ

マカノチタ乱用罪により

犯罪者を捕まえに行ったら

なんやかんやで殺してしまった。


―――本部―――


「殺人罪〜ッ!?」

ジェマーネシャルは唖然とした。

だが、上司から紙を貰ったので読むと

完全にアウトということが分かった。

紙にはこう書かれていた。

『足からの出血及び腹部からの出血多量により死亡』


ジェマーネシャルは牢獄に

収監されることになってしまった。

必死の抵抗をしたが無駄だったのだ。

懲役5年の思い判決。苦しみながらも

ジェマーネシャルは牢獄に進むしかなかった。


――3年と5ヶ月後――


ジェマーネシャルに転機が訪れる。

その頃には、当分あの頃の面影もなく

グレていた。冷静さも申し分ないほどに…


「囚人番号4556!出ろ!」


「んだよ、仮釈かぁ?」


ジェマーネシャルは渋々出ていった。


―――面談室―――

「んでぇ仮釈放ってわけか?」


「違うぞッ!仕事なのだ!」


ジェマーネシャルの目に、一瞬光が現れた。

だが、その光も次の一言で消え失せた。


「組織は壊滅だ。」




「は?」


マカノチタ乱用取締り法本部は

何者かのテロによって、壊滅してしまった。

死者は大勢、その数何と5000万。

そのテロの人物、名前は割れている。


「犯人の名前は、ドライフォース

ペルニージー・ドライフォース」


驚いたことにその名前はジェマーネシャルの

聞き覚えのある名前だったのだ。


「ばっ…婆ちゃんッ!??」


何と、ジェマーネシャルの祖母だったのである。

ジェマーネシャルは混乱しながらも

真剣に情報を理解しながらも、

一つ、勘付いたことがあった。


「……なるほどな、茶番は終わりにしようぜ

「バイオーネ」ェエエエエ!」



「………………正解だ…」


警官はバイオーネだったのだ。

バイオーネは三年間、ずっとジェマーネシャルを

心配していた。さらにその5ヶ月後

壊滅テロまで起きてしまい、ますます

ジェマーネシャルが必要なのでは

無いのか、と思えたのである。そして、

ある作戦を思いついた。それは、「鏡花売買」で

対象の肉体を丸ごと取り、乗っ取ることである。

そして、ついにその時がやってきた。

現在、作戦の真っ最中なのである。


「良いか、よく聞いてくれ…

まず、お前の「篭城」でチャンスを

伺いつつ看守共の目を潰す、そしたら

隣の壁をぶち壊して「鏡花売買」で

部品のパーツを壁に売買させる。

そしたら壁を壊して脱走ってわけ」


「よし、行くぞ」


まずは面談室から二人は

ひっそりと出ていった。ペルニージーの

刺客が居るとも知らずに……

「こんちは!」


「!!??!!ー」


二人は唖然とした。どうしよう、の

言葉で脳内はだっぷだぷである。

そして、そんな二人に詰めるように声をかけた。


「僕の名前はハ・レッドポリエス

君たち、面談が終わったのなら

収監室はそっちだけど?逆じゃないかい?」


二人は汗まみれ大慌て、内心は

もう限界だった。ジェマーネシャルは

独り言をポツンと言いながら自分を言い聞かせた。

「ピンチこそチャンス……ピンチこそチャンス……」


そして、ジェマーネシャルは

「篭城」でレッドポリエスを狙撃しようと、

いつでも撃てる準備をしておいたのだ。


「食らってくれ…頼む…………篭ッ城ゥゥ!!」


どぉぉおぉんと大きな城が

ホログラムのように突然現れた。

篭城はレッドポリエスをロックオンした


「喰らえッ!篭城ゥゥウウウ!!!」


「へぇ、これが篭城ねぇ

聞いた通りのまんまな形だったぜぇ。」


二人はレッドポリエスの一文を聞いた瞬間

瞬時に理解した。こいつは敵だと

バイオーネは仕方なく天井を壊し、

「鏡花売買」を繰り出した。


「喰らえッ!!石を売る!!

そしてその金でテメーの眼球を買う!!!

金越しで等価交換をするゥウ!!!!!!」


「残念だね。

明日世界に星が届く(ラララプラネタリア)」


ついに敵のマカノチタは発動されてしまった。

だが、何にも起きないのだ。

そして、眼球の等価交換が成立された。


「やりぃ!発動されたが、危なかったぜ。」


レッドポリエスは気楽そうな表情を浮かべながら

声を上げて笑っている。

ムカつきそうだが、何とかこらえた

二人はそのまま脱獄しようとしていた。

だが、レッドポリエスは時計を投げて言った。


「0時だ」


第二話‐完‐

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る