第3話

 それから、ぼくは歌の練習をたくさんした。

 何故かって?


 そりゃ、彼女と一緒に歌うためさ。 


 キッチンの夕食の時も、箸をマイク代わりに歌の練習をした。親は少し迷惑したかもしれないけれど、二人共歌が段々上手くなって来たじゃないか? と言ってくれた。 


 そして、次の日。


 昨日と同じ時間が近づくにつれ、ぼくは徐々にドキドキしてきた。

 歌の練習も今日は早朝に少ししただけだった。


 玄関のチャイムが鳴る。

 ぼくは急いで、ドアを開けた。

 

「こんばんは!」

「こんばんは! 来てくれたんだね!」

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