第5話 5日目 サークル加入
今日は朝からシャワーに入り、昨日買ったハードワックスで髪型をばっちりきめた。
今日はいよいよサークル加入だ。
授業が終わり、俺は入部届を出しに向かう。ゲームサークルは、4階の4006教室で活動しているらしい。
桜庭可憐ちゃんは、きているだろうか。
ドキドキしながら、部屋をノックした。
中から、小柄なおとなしそうな男子が出てきた。
「はい。」
「あっ、学校の掲示板でゲームサークルがあるって見て、入部届を出しに来ました。1年の冴内渉っていいます。よろしくお願いします。」
「あっ、どうも。僕、3年の岡崎です。よかったら、見ていきます?」
「いいんですか?じゃあ、お願いします。」
中に入ると、パソコンに向かう男子が2人。
残念ながら、可憐ちゃんは今日はいなそうだ。
「お邪魔します、今日から入部します1年の冴内渉です、よろしくお願いします。」
2人が振り向いた。
1人は、またパソコンに向かってゲームを始める。
もう1人が、こっちへ向かって歩いてきた。つなぎをきて、俺と同じように、髪をハードワックスで固めてツンツンにしている。軽くイケメンだ。こいつも、専門デビューだろうか。
「お、よろしくな。冴内。ウチ、桜庭。」
うちの学校では珍しい、体育会系なやつだな。
さくらば。。
さくらば!!!!?????
「え」
桜庭‥可憐‥
‥‥コイツが!!????
「あ?なんだよ、なんか文句あっか」
可憐は、不良みたいな鋭い目つきで俺を見た。
「い、、いや、ないっす。。。」
どこが「
俺はがっかりして、肩を落とした。
岡崎さんが、パソコンに向かうもう1人の部員を紹介してくれた。
「こっちは、副部長の五十嵐くん。」
五十嵐さんは、一瞬だけ俺達の方をみて、軽く頭を下げた。
挨拶くらいしろよな。。。
「岡崎、コイツのアカウント申請やっといて。」
「うん、わかった。」
挨拶無視に加えて、コイツ呼ばわり。ムカつく先輩だ。
部長は岡崎さんだが、どうみても五十嵐さんのほうが強い。
俺は桜庭可憐の隣の席をあてがわれた。
「冴内よぉ、何組?」
「1-B。」
「マジか。ウチ1-A。お前、どーゆーゲーム好き?」
「あ、RPGとか。」
「そっか!一緒だな!」
スポーツ万能みたいな見た目の桜庭がゲームをやってるイメージが湧きづらい。
「冴内くん、うちの部、ゆるいから、特にルールとかなくて、各自好きなゲームに取り組む感じだから。あ、でも、月1回学校への活動報告と、SNSでのサークルの勧誘活動とかがあるから、そのうち説明するね。」
岡崎さんが部の説明をしてくれた。
「わかりました。ありがとうございます。じゃあ、今日はバイトあるんで、このへんで失礼します。」
俺は部室をあとにし、学校近くのバイト先へ向かった。
あーあ。今日は期待はずれだった。
まぁいいや。ゲーム仲間が増えたことだし。
帰宅後、俺は昨日たてた掲示板のスレッドを開いた。
------【大至急】VR RPG、◆Virtual † Quest◆やってる人集まれ!!!------
お!1件通知がある。
「事情は察した。こちらも大至急。フレンドコード:zVgm025.....」
キター!!!!!!!!(・∀・)
俺は急いでゴーグルのスイッチをONにした。
「アリエス、フレンド登録のやり方」
〜〜♪〜〜
サエナイ ワタルさん
おかえりなさい。
◆Virtual † Quest◆の世界へようこそ。
フレンド登録を行う場合、相手のフレンドコードを私にお知らせください。
大文字は、大きな声で、小文字は、小さな声でお話しください。
尚、専用キーボードは、月額980円となっておりますので、レンタル希望の場合はお知らせください。
〜〜♪〜〜
今回は急に現実的な月額料金だな。
「フレンドコード zブイ!gm025‥‥」
〜〜♪〜〜
フレンド検索を開始します。
‥
フレンドが見つかりました。
〜〜♪〜〜
突如、目の前に可愛いアバターが現れた。
「リディア」と書かれている。
ピンクのロングヘアに、ぱっちりした大きな目で、ロリータ系ファッション。
やった!!!可愛い仲間ができた。
しかし、オフラインとかかれている。
「アリエス、オフラインの時仲間はどうなるの?」
〜〜♪〜〜
オフラインのフレンドは、相手が自動行動をONにしている場合、冒険が可能です。
相手が自動行動をOFFにしている場合は、ONになっている間だけ共に冒険が可能です。
〜〜♪〜〜
OFFの場合うざっ!!!!
幸い、リディアは自動行動ONに設定されており、一緒に冒険に出ることができた。
ところで、名前。
俺、アリエスに聞かれてつい普通に自分の名前を名乗ってしまったから、ワタルになったままだった。ださっ。
「アリエス、名前の変更。"カイン"で!」
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