第10話 国への報告とは②
「まず国に報告されると政府の人間がキミを捕まえに来ようとする。そこまではさっき見たとおり。わかるだろう?」
「うん、でも見た感じ機械流星群体も一緒に追いかけて来てた…あれはなんなの?」
「あれは機械流星群体の捕獲型。あの流星群体は自我がある。」
「自我…?どういうこと?」
「あれはまだ死んでいない人間の魂を無理矢理取り出して流星群体に魂を埋め込んだもの。キミみたいな他の星の存在を知ってしまった人や罪人があれになるんだ。
体力は生身の人間以上だが、精神力は生身の人間と同じ。だから精神を病んでしまう流星群体もチラホラ出てくるが休みになんかないから精神が壊れようがお構いなしに働かされるよ」
「そ、それじゃあ私も捕まったらそうなるの、??」
「いや、その可能性は低い。むしろ機械流星群体ですんだら運が良いほうだよ」
「嘘でしょ…??あれでも地獄のようなものなのに…それじゃあどうなるの??」
「ブラックムーンへの着陸が言われているだろう??それのエネルギーの役割や、厄災の身代わりと言ったところかな」
「エネルギーの役割…??厄災の身代わり…??どういうこと?」
「まずエネルギーの役割だ。エネルギーの役割はブラックムーンへの着陸の手助けとでも言うのかな。魂から多くのエネルギーを吸収してブラックムーンへの対抗できる力を生み出し、ブラックムーンの周りににあるバリアの役割をしているものを突破するというものだ」
「そ、それだけ?」
「それだけってキミなぁ…その魂のエネルギーと体はリンクしている。だからエネルギーがそのバリアのようなものに触れている際は電気を流されているような痛みが体にずっと走る。そしてここ数年まだブラックムーンへのバリアのようなものに触れっぱなしだ。意味がわかるかい??」
「数年間ずっと体に電撃が走ってるような痛みに晒されるってこと…?」
「そう。そういうこと」
「でも魂のエネルギーがなくなれば、変換するエネルギーもなくなって痛みがなくなるんじゃ…」
「そんな甘い話じゃない。魂のエネルギーが底をつかないように調整されるし、吸収するエネルギーがなくなろうが薬を投与されて数時間でエネルギーが回復する」
「それじゃあその痛みがずっとループするってこと…!?」
「そういうこと。そこから厄災の身代わりも加わる」
「その厄災の身代わりって…??」
「厄災の身代わりは主に体の痛みと幻聴だ。手が砕かれたような痛み、ブラックムーンからの声…それが幻聴。その他にも目が焼けるように痺れたり、酷い者は幻覚まで見え始める。」
「ありえない…!!それを死ぬまで続けさせられるの…??」
「そうだよ。これが他の世界を知るってこと。そもそも僕たちは星の都は生命が誕生した奇跡の世界って子どもの頃に教わっただろ。」
「そう…だから今までのそれは洗脳ってこと?」
「まぁそういうことになるね」
「というかブラックムーンが対抗やら、ブラックムーンの声とか、ブラックムーンが生きてるみたい…それはどういうこと…??」
「…それはわかんないかな」
「え、」
「僕が知ってるのは、その報告されたときにどうなるかだけあって、ブラックムーンや他の国の情報はなにも知らないよ」
「嘘でしょ…」
「本当だよ。詳しく話を聞きたいなら僕の知り合いを紹介しようか?」
「え、良いの?」
「良いよ。キミになにを言おうが捕まれば死ぬまでこき使われるか、人に会わないようにひっそり暮らすかの2択だろう」
「酷い…!!」
「僕には関係ないからね。ほら、ソイツがいるところまで行くよ」
「え、ちょ、どこら辺なの?って待ってよ!!」
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