第8話 謎の青年

国の報告!?どういうこと!?

そんなことを思っていると館長が受話器の手を伸ばそうとした。

(これ、もしかしてヤバいやつ…!!)


嫌だ、怖いなんなの…誰か助けて…

そんなこと願っても願いは届かない…もう諦めないと…


「いや~、館長さん。うちの妹がすまないね。」


「え、」

だ、誰?

「実はさ~うちの妹本当にそこらへんの人よりも夢見がちで想像力が豊かでさ~ほんとこういう″国″の掟に触れるような誰も思いつかないお話も思いつくもんでさ~」


よくわからない…ほんとうにどういう状況!?


「ふむ…それは本当なのか??」


「本当さ!!うちの妹は馬鹿だから話がつうじなかっただけ!!ね!!」


「え、いや、私は貴方の妹なんかではありません!!そもそも貴方、誰ですか!?私の話していることは本当です!!この本の内容だって!!」


「童…嘘をついたな」

「…」

となりの青年が黙った…


ゴッッッ


すると隣からは鈍い音が

「え、」

その青年は館長のことを一殴りし私を丸太かのように抱きかかえた。

「黙っててね。舌噛んじゃうよ」

「え、あ、ええぇぇぇ!」

「おい、童…!!なにをしよる!!このことは国に…!!」


「トゥルーライ」

青年がそう言うと館長は呆けた顔をした。まるでときが止まったかのように動かなくなってしまった


「あの、ちょっと!!」

「黙ってて。君が怪我でもすると僕たちもろとも死んじゃうよ」

「え、どういう」

「前、よく見てみなよ」

「なにが…エッ」


担がれたまま前を見てみると多くの警備員と…あれは、機会流星群体??

こっちを追ってきてる…!!!


「ねぇ!!追われてる!!」

「わかってるよ。だからもう黙ってて」


もういうと青年は身軽に建物の隙間をくぐり、飛び越え遠く遠くに逃げていく


気付けば人気のない、使われなくなったライトがそこらへんに飾り立てられ、どこを見ても黄金に光る場所に着いた


「流石にもう追ってこないかな」

「あ、あの、」

「ん、あぁ」


ドサッ


「キャッ」

いきなり床にたたきつけられた。

「いたっ、な、なにあなた…!!なにがしたいの…!?」


そういうと彼は高い背を掲げ私にこう言った


「馬鹿なのかお前は!?」

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