1-29.召命⑤ 永遠の星座《エターナル・サイン》
それでは召命も半分を切って疲れてきたと思うが。
折り返し時点は過ぎたからもう少し頑張って聞いてくれ。
○
『星の力、【神秘術:
コレに関してだが、【
理由としては。
この【神秘術:
ん?
「世界中の秘術を使える人の中から、五人を探すんですか?」
だって?
何を言っているんだ君は?
流石の
まぁ、
それよりは、まだマシだ。
確かに、この世界では秘術を使える者がある程度いるのだが。
【神秘術】を使える者は
君が想像しているよりも少ない……筈だ。
使える人間は、デイ神社という機関が管理している筈だから尋ねてみたまえ。
とりあえず、デイ神社の関係者とは仲良くしておくのが吉だ。
間違っても、敵対関係になるんじゃないぞ?
……知っているとは思うが。
念のために、この世界の秘術についておさらいだ。
秘術というのは、
主に人間が使える術であり、その威力は秘力という力に比例する。
そして、
発動条件や唱えた反動、ペナルティが術の種類によって様々だが、威力や能力が通常の秘術よりも優れているモノが多い。
仮にも【
基本的には。
君のように
特殊な理由で授かる時もある。
一つ目は、【神秘術】を授かった者から、受け継ぐ。
二つ目は、
一つ目の場合、君の部下である、オトキミ・ズーが良い例だな。
彼は、
彼の先代である初代ズー。
一代目ワン・ズーが
その後、二代目ズー、その次に三代目ズーへと受け継がれ。
そして、オトキミは家族である三代目ズーから【神秘術】を授かっている。
条件として、受け継ぐ者同士が親しい間柄にある事が条件だ。
別に血縁関係でなくても、信頼し合い繋がりを継続できる事ができるのであれば、引き継ぐ事ができる。
しかし、家族だからといって引き継げない場合もある。
その為、【神秘術】の力を欲する為に、相手を殺して力を奪うという
二つ目の例は、ごく
君の奥さん、ディア・フォレストが良い例かもしれない。
創造神:アーク・A・ディアの生まれ変わりである事を、君の奥さんは知らない。
そして、君の奥さんは無自覚に詠唱したつもりはなくても、【神秘術】を使っている可能性がある。
確か、君の奥さんは医療関係者だったらしいね。
ほう、
例えば、君の奥さんの作った薬が、普通の薬師が作る薬よりも
もしくは、奥さんが
なんて事もないわけではない。
まぁ、そんな感じで使っている者は見つかりにくいから、この場合で【神秘術】が使える者を探すのは難しいと思う。
一応、
啓示のような感じで、
あ、そうそう。君の奥さん、若しくは娘がもし。
【
それは確実に創造神の生まれ変わり、という完全な証拠になってしまうから気をつけておくれ。
もし、敵に見られたらその場で始末する事をオススメする。
悪魔の集団が一日中、君達を追い続ける可能性があるからね。
君も
因みに【
物理的などんな攻撃も受け付けつけない完璧なバリアという力が証拠になってしまい。
精神的な攻撃、というか争いの火種になりかねる、存在の証明になるというのも複雑なもんだ。
……話が
星の力、【神秘術:
同じ力を持った五人が揃って発動する術だ。
一人だけでは発動する事はできない。
五人同時に唱える事で意味を
【月虹】以外にも、
一つだけでは無理でも五つが揃うと、できない事の願いが叶う。という術だ。
一つの輝きだけでは単なる星だが。
五つ輝いて、願いを叶える
星の術の中でも最上級の呪文だ。
選ばれた五人の勇者、と言ったが。
君はなんだ?
君も言っていただろう?
世界を救うのは他に任せて、君は家族を守りたまえ。
仕事でも同じ事が言えるだろう?
会社の社長が全てまとめて仕事しているわけではなく、仕事を振り分ける。
君にできる事をしたまえ。
因みに、君が思っているよりも世界は狭かったりする。
勇者というのは、意外に身近にいるかもしれないから注意深く周りを見ておく事をオススメする。
ん?
「
だって?
大丈夫だ、ユーサ。
それは、君が方法を知らずに
何事においても、手順は大事だぞ?
君は星座の見つけ方を知っているか?
例えばだが。
オリオン座を見つけたい時に、いきなり星座自体を見つけようとはしないだろ?
時間と空の状況を確認してから南の方角を確認して、ベテルギウス、シリウス、プロキオン……と、順番に見つけて結び『冬の大三角』を見つけてから、オリオン座を見つけた方が早いだろ?
そして、星座というのは強い光を持つ一番星の周りに、小さい星が集まるともいわれているからね。
生き返ったら、先ず君の周りの秘術士を確認してみれば良い。
君の仕事仲間には、【神秘術】が使える、オトキミ・ズー。
そして君の友達には、星の力を使える、ギアド・D・スターアストという秘術道具を作る
困ったら、彼らの近くで行動を共にしてみると吉だ。
【
『
まぁ……。
そんな感じで、事を上手く運びたい時や困った時は、手順を踏むというのは大事だ。
最初に強く輝く一番星を見つけると、後は意外と簡単だったりする。
大丈夫だ。
ん?
「最初から離れずに
だって?
ぶ っ ち ゃ け
ユーサ。人間って、不思議な生き物だよね。
この条件はね、
君に教えると発動しなくなる。
詳しい事は言えない
なんで? とかそういうのは、よしてもらいたい。
まぁ、ギリギリ教えられそうなのは。
例えるなら、悲劇が恋人を引き裂いても、最終的に再び結ばれる恋人みたいなものに
仲が良かった五人が、一度
それでも、また何かの因果で五人が揃うと、何か
より強化された何かを叶える事ができそうな気がしないかい?
何を試そうとしているのかは、知らないけど。
運命の糸というのは、意外と気づかないけど、あるもんなんだ。
もし、その運命の糸が切れていたなら、君が
それが、この召命
さっきも説明したが、気づいてないだけで【神秘術】を授かっている可能性がある。
何が言いたいかと言うと。
君じゃなくて、君のその
【神秘術:
ほら、
だろ?
あと、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます