第7通 国家公務員時代の郵便屋さんの試験の裏話。前編。
暑い夏の日が続いてますが、その頃になると郵便屋さんの仕事にも慣れてきて、さっさと配達しては公園の日陰のベンチに麦わら帽子を顔に掛けて昼寝をする余裕も出てきました。
大学生の友人達は私が住んでいる地方では有名な遊園地でバイトを始めてすごく楽しそう。
300円払ってハンマーで台を叩くとカエルのおもちゃが飛んでいってうまくカゴに入れば景品がもらえるって感じの出店あるでしょ?
遊園地内のそういうコーナーのバイトをしていたら職員の女の子と仲良くなって彼女ができた!とか。
そういう話を聞いたら年頃の男子ですからね、羨ましくて仕方ない!
もう、数ヶ月も郵便屋さんやってるから親父の友人にも義理立てできただろう?
郵便屋さんのバイトを辞めて俺も遊園地でバイトして彼女欲しい〜!と思うわけですよ。
そんな中、「郵便局の試験をうけないか?」と声が掛かるわけですよ。
自分の人生ですからね、これ以上大人の意見に振り回されたく無いと。俺はフリーターになりたいんだ!
なぜなら、このバブル期では郵便屋さんのバイト時給や職員の初任給より遥かに一般フリーターの時給の方が高いんですよ!後に正局員になった私よりも大学生でバイトしてた友人の方が稼いでいましたからね。そして男だらけの郵便屋さんと違って同世代の女の子もいる職場。
年頃の男の子がそういう職場に憧れない訳ないじゃないですか?
しかし、そういう訳にもいかずに願書は出されて郵政外務職員の試験を受ける事になりました。
この当時の郵便屋さんは天下の国家公務員。
試験区分は3種類ありました。
* 郵政外務職員 主に郵便配達の仕事。集配課という部署に配属されます。
* 郵政事務A 主に郵便局での窓口業務の仕事。郵便窓口で保険や貯金、荷物の引き受け等をやります。
* 郵政事務B 主に郵便局の内務業務で郵便物の仕分け等の仕事で三勤交代もある仕事。郵便課という部署に配属されます。
この試験区分で1番楽そうだなと思ったのは郵便窓口業務の仕事でしたが、実はこの郵政事務Aは大学受験を受ける気持ちでないと到底受からない難関でした。
つまり、私の頭では無理。
で、郵便課の内務の仕事。郵政事務B。
内務の仕分け作業の仕事です。
外に出る仕事より中の仕事の方が良いなあ。でも、三勤交代がある事は夜中も働くのか?これはこれで大変だなあ。
とりあえず、外務職員と郵政職員Bに願書を出す事にしました。
次回ではちょっと今では信じられない裏話を。
バブル全盛期のこの頃も今と変わらず集配員の人員不足は深刻でした。
でも、今と昔では人員不足の理由が違うんです。
それはなんでしょうか?
次回をお楽しみに。
今回もご愛読ありがとうございました。
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