第34話 天使な息子を抱いているとちょくちょく王子が邪魔しに来るようになりました
少し雷撃の力が弱かったらしい。
犯人たちは助かった。
私も天使な息子のシャルルちゃんが生まれてからは少し甘くなったらしい。
良くない傾向だ。
側妃は厳しいと有名な修道院送りになり、財務卿らは鉱山送りになったのだ。
そして、私は今日もシャルルをあやしていた。
「天使な天使な息子のシャルルちゃん。今日もなんてかわいいの!」
私はシャルルにキスした。
シャルルはキャッキャ喜んでいる。
「うーん、可愛い」
私はもう一度キスした。
「おい」
「まあ、なんてシャルルちゃんは可愛いんでしょ」
そのお手々にもキスする。
「おい!」
なんか外野が煩いが無視だ。
「シャルルちゃんのほっぺも可愛い!」
私はキスした。
「ブー」
なんかほっぺは嫌いみたいだ。私がいつも寝ている時につついて起こすからかもしれない。少し自重しようと思った。
「おい、ジャンヌ。いい加減に俺を無視するな」
「何よ一体」
「うー」
天使な息子のシャルルちゃんも一緒に文句を言ってくれた。
「そうよね。シャルルちゃんも怒っているのよね」
私はまたシャルルに頬ずりした。
「で、一体何の用なのよ。私は天使な息子のシャルルちゃんの相手で忙しいのよ」
私がムツとしていうと、
「いや、実は母が呼んでいて」
「まあ、王妃様が」
私は驚いた。
ここの所、二日に一度王妃様に呼ばれているのだ。
いつもシャルルを見せに来いとのことだから、将来的に王妃様に好かれるのはこの子にとってとても良いことだと思うから喜んでいくけれど、さすがに呼ばれ過ぎではないだろうか?
「エド、王妃様にこの子をかわいがってもらうのは嬉しいんだけど、王妃様も早く孫の顔が見たいんじゃないの? 誰でもいいから早く結婚したら」
私がエドにアドヴァイスしてあげたのだ。
「何を言う。俺に女の怖さを教えてくれたのはお前だろうが。俺は今はまだ結婚する気はない」
エドが意地になって言ってくれるんだけど。
「それに何で毎回あんたが呼びに来るのよ」
私が文句を言うと
「仕方がないだろう。母の命令なんだ」
「あんたも暇じゃないんでしょ。たまには断りなさいよ」
私がエドに文句を言うと
「断ったら、あんたは私の願いも聞いてくれないのかと延々怒られて、仕事どころじゃなくなるんだよ」
ムッとしてエドが言ってくれるんだけど。
「仕方がないわね。すぐに着替えるわ」
私はエドを追い出してその場で着替えだしたんだけど。
「王妃様も変よね。なんで毎回エドに迎えに来させるのかしら」
私が独り言をつぶやいた。
使いのものを寄越せば良いのだ。
私一人いれば大軍に襲われても問題ないし、何も王子を迎えに来させなくても良いと思うのだが。
「それは、王妃様はお嬢様と殿下をくっつけたいからだと思いますわ」
アリスがとんでもないことを言ってくれるんだけど、
「そんな訳無いわよ。ねえ、メリー」
私が私の代わりにシャルルを抱っこしているメリーに聞いたら
「いえ、私もアリス様と同じ意見です」
メリーまで言ってくれるんだけど。
「そうでなかったら、いくら王妃様でも、殿下にわざわざ毎回迎えにこさせませんよ」
「その後お茶まで殿下といっしょにされているんでしょう」
二人は言ってくれるんだけど。
「そんな訳無いでしょ」
「そうだ。ありえない」
エドまで外から叫んでくれるんだけど。
「でも、シャルル様の異父弟が王子になればシャルル様の未来も安泰です」
「というか、ジャンヌ様が王太子妃になられた段階で先は安泰だと思うんですけど」
「ちょっと、あんた達、なんてこと言ってくれるのよ。それはシャルルのためなら何でもするけれど、それと王子妃になるのはまた違うわよ」
「そうだ。俺はこんな男女は嫌だ」
「ギャっ」
そう言う、エドに靴を投げつけたんだけど。
「でも、王妃様はしつこいですから」
アリスが言ってくれるんだけど。
「そんな事言っても私は可愛い天使な息子のシャルルちゃんのお母さんだし、無理よね」
「うー」
シャルルはそう言って喜んでくれたのだ。
まあ、王妃様がしつこいのは知っているけれど……
私は天使な息子のシャルルさえいれば良いのだ。
私はぎゅっと天使な息子のシャルルを抱き締めたら
キャッキャッ
シャルルは喜んでくれたのだった。
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まだまだ話は続きます。
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本日もう一話更新予定
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