ニューアーカイブ

◆作品URL

https://kakuyomu.jp/works/16818023212528406463


◆レビュー

「ただ一つの過ちで全てを喪った男は新天地で成り上がる」(仮)


この作品もジャンルとしてはSFですが、前回のものと異なり、サイバーパンク系の作品になります。

序盤の展開はアクション映画のように派手な展開になっていて、迫りくるモンスターの脅威を主人公であるノーネーム=レオが派手に蹴散らすも、その後に来た増援によりピンチに陥り、最終的には機器の故障により機械に捕えられてしまうところから始まりました。


展開自体は早く、構成も良いのですが、いろいろな用語が乱立しているにも関わらず、幾分、行間が少ないため読みにくいと感じる部分がありました。

たとえば、東部、中部、西部の説明のところなどは、東部の説明ブロックと中部の説明ブロックと西部の説明ブロックで分けるようにすると読みやすくなる気がしました。

この場合、「レオが住んでいた」のを中部のブロックに、「現在いる」を西部のブロックに分けると、良いかなと感じました。(実際に西部と中部を読み間違えて混乱してしまいました)


あとは、序盤のパンクにノーネームと呼ばせるのは、その後の展開を考慮するとレオと呼ばせる(あるいはずっとノーネームで通す)方が良いように感じました。

その理由としては、その後のやり取りを考えると、相応に二人の間に信頼感があるように感じられることと、その方が、そのあとで発生するパンクの死のイベントのインパクトが強くなる、あるいは、過去に何かあって名前を捨てたとの解釈を与えられるためです。


また、主人公の来歴が全く語られていない点も気になるところです。

序盤にパンクと一緒にモンスターと戦っているのですが、そもそもなんのために戦うことになったのかが明確に語られていないことが気になりました。(読み取れなかっただけかもしれません)

このため、レオの存在感が他の登場人物に比べて感情移入しにくくなっており、三人称視点ということも相まって、迫力のある描写が生かせていないように感じました。


また、危険だと思っている遺跡の中で、いきなり扉の前に立つなどといった、危機感がないような行動をしているのも気になりました。

そこでは運よく扉の先に敵がいませんでしたが、もしいたら一瞬で蜂の巣だった可能性を考えると違和感を覚えました。

危険だとわかっているのであれば、まず、扉の先を調べるために身を乗り出さないでも扉を開けられないか試すのが先かなという気がしました。

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