黒き呪血のクレイモア/MS3
◆作品URL
https://kakuyomu.jp/works/1177354054892320803
◆レビュー
「黒と白は混ざらない。ただ、お互いを包み込むのみ」
世界背景は魔女、教会、騎士といった、いたってオーソドックスな異世界ファンタジーの作品です。
ダークファンタジーと言いつつも、序盤に関しては、そこまでダークな雰囲気は感じないため、異世界ファンタジーが好きな方であれば、すんなり入れる作品でした。
特筆すべきはプロローグである最初の4話。
この4話の中に2つ戦闘が入っていて、最初の追手との戦闘で、主人公の圧倒的な力をアピールしつつ、不死性を読者に認識させることによって、主人公が圧倒的な力で無双するような期待感を持たせています。
そして、次の木の怪物(トレントのようなもの)との戦闘によって、主人公であっても苦戦し追い詰められる可能性を示唆することで、戦闘の緊張感を保つようにしているように感じました。
一般的に、主人公が負ける(苦戦する)という描写は意外と難しくて、読まれる作品にするためには、いかに読者に不快感を抱かせずに苦戦させたり、負けさせたりするかというのが重要になってきます。
ここでは主人公が弱っているとすることで、苦戦したことに納得感を与えつつ、ヒロインの登場により助けられることで、ヒロインの存在感も確保しつつ、負けたらただ死ぬだけではない、ということを示唆することで、主人公であっても油断できない相手がいることを読者に認識させられるのは大きいと思います。
何より、説明回がプロローグの後に来ているので、読み始める際の敷居が低いことと、ある程度の世界観をプロローグで刷り込んだ上での説明になるので、イメージしやすくなるというのも大きいと感じました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます