第22話「ヒーロー全滅」
ヴァラルガンは次にライトニングレオに襲いかかった。
「くっ……お前の……好きにさせる訳には……行かねぇ!!」
ライトニングレオは渾身の力を振り絞って立ち上がる。
そして『サイクロンアクセラレーター』を取り出す。
ライトニングレオは『サイクロンフォーム』にチェンジ。
「うをぉぉぉぉぉっ!!」
ライトニングレオがヴァラルガンに攻撃を仕掛ける。
必殺技『サイクロンストライカー』を発動し、ヴァラルガンに攻撃。
攻撃は見事に命中。
ライトニングレオは手応えを感じていた。
「やったか?」
「残念だったな……その程度では俺は倒せない……」
「なっ!?」
ヴァラルガンが闇のエネルギーでライトニングレオを攻撃。
「うわぁぁぁぁっ!?」
ライトニングレオは大ダメージを受け変身が解除。
竜一が倒れ込む。
「フンッ……これで2人……」
ヴァラルガンは姿を消した。
竜一に激しい雨が容赦なく降り注ぐ。
『レオチェンジャー』は破壊されていた……。
何やら胸騒ぎを感じた大我は雨の中街を疾走する。
何だ……何か嫌な予感がする……。
そのまましばらく『ウルフダッシュ』を走らせていると、倒れて居る竜一を発見した。
「アレは!?」
『ウルフダッシュ』を止め、竜一に駆け寄る大我。
「竜一!大丈夫か?竜一!」
そして、カフェの被害状況を見る大我……。
「一体……何が起きたんだ……?」
大我は竜一をフラワー園に運んだ。
翌日ーー
雨は止んだが空は闇に覆われたままだった。
竜一はベッドの上で目を覚ます。
「ここは……?」
「気が付いたか?」
そこには大我が……。
「大我?何で?」
「ここはフラワー園……俺達が育った施設だ」
「そうか……世話になったみたいだな……」
「あの時と逆だな……」
「あの時?……ああ、お前と初めて会った時か」
「ああ、あの時の借りをやっと返せた」
「そんな借りだなんて……」
「それで……何があった?見た所レオチェンジャーが壊れてる様だが……」
「あっ!そうだよ!大変なんだ!!神楽木透真に取り憑いてた悪魔が現れたんだ!!」
「何っ!?一体どうゆう事だ?」
「俺にも分からねぇ……でも、あの悪魔はまだ生きてたって事だ……それに奴は世界を滅ぼす様な事を言ってたぜ……」
「世界を滅ぼす?まさか……この空を覆う闇はその……」
「恐らく奴の仕業だ……」
その時、誰かがフラワー園を訪ねて来た。
「はーい……」
友子が出る。
「どちら様?」
「大我は居るか?」
それは陽介だった。
「あれ?陽介君?」
愛が出てきた。
「あっ、大我の仲間か」
「それは君もでしょ?……大我ならこっちよ」
「なんだい?あんた達知り合いかい?」
友子が尋ねる。
「まぁ、ちょっとした……」
愛が陽介を大我の元へ案内する。
そして大我の部屋のドアをノック。
「大我、陽介君来たわよ」
「ああ……」
「所で陽介君って……」
「ああ、いつまでも増見じゃ余所余所しいでしょ?私達仲間じゃない」
「それはそれで馴れ馴れしいが……、まぁ良いだろう」
「所で増見、何の用だ?」
「竜一?お前も来てたのか……」
「ちょっと世話になってな……」
「で、何の用だ?」
「ああ、悟の奴が何者かに襲われたらしいんだ……イーグルチェンジャーが破壊され変身も出来なくなっていてな……」
「何っ!?それって……ヴァラルガンじゃないのか!?」
「ヴァラルガン?」
「神楽木透真に取り憑いてた悪魔だ!俺もソイツに襲われて変身出来なくなっちまった」
「何っ!?お前もか」
「つまり今戦えるのは俺と増見だけと言う事か……」
「となるとその様だな……」
「クソッ!奴は世界を崩壊させるとか言ってやがった!早く止めねぇと……」
「バラバラで居るのも危険だな……増見、お前もしばらくここに居ろよ」
「はぁ……こうなっては仕方ないか……」
「それで悟は大丈夫なのか?」
「ああ、今は入院しているが命に別状は無いらしい」
「そっか……それだけでも救いだぜ……」
「俺達も何か対策を打たないとな……」
その頃、ヴァラルガンは……。
「さて……残る邪魔者は2人……纏めて葬ってやる……フフッ……それと同時に世界の崩壊を進めるか……」
ヴァラルガンは闇のエネルギーを集め空を覆ってる暗雲に向かって放つ。
すると、暗雲から闇が地上に降り始めた。
「何……アレ……?」
愛が窓の外に闇の柱の様な物を見つけた。
「アレは……まさかヴァラルガンが何か仕掛けて来たのか!」
「くっ……大我、行くぞ!」
「ああ!」
大我と陽介は急いで闇の柱の方に向かう。
闇の柱は地上に降りるとそこから地面を這い回り周囲の物を飲み込み始めた。
建物、車、標識……そして人も……。
「フフフッ……さぁ、世界乃崩壊の始まりだ!!」
逃げ惑う人々……。
しかし、闇は次々に人々を飲み込んで行く。
大我と陽介は現場に到着。
「これは……」
「闇が……全てを飲み込んで行く……」
「フンッ……来たなダークウルフ……ブリザードタイガ……」
ヴァラルガンが2人の前に現れる。
「お前がヴァラルガンか!」
「ああ、そうだ」
「貴様!一体何を企んでいる!!」
「この世界の全てを闇に飲み込ませ暗黒の世界を築く事……かな?」
「暗黒の世界だと……そんな事絶対にさせん!!」
「お前の野望は……俺達が止める!」
大我と陽介は『変身』
ダークウルフとブリザードタイガが登場。
「行くぞ!!」
2人はヴァラルガンに戦いを挑む。
「フフフッ……無駄だ……お前達では俺を倒す事など出来ない……」
2人相手でも余裕を見せるヴァラルガン。
ブリザードタイガのキックを受け止めるヴァラルガン。
「ぐっ……」
「ほらっ」
そのままブリザードタイガをダークウルフに投げ付けるヴァラルガン。
「うわぁぁぁっ!?」
「ぐわぁぁぁっ……!?」
「くっ……流石に一筋縄ではいかないか……」
ダークウルフは『セイバーアクセラレーター』を取り出す。
「使え!」
それをブリザードタイガに差し出す。
「おう!」
ブリザードタイガは受け取り『セイバーフォーム』にチェンジ。
そしてダークウルフは『シューティングフォーム』にチェンジ。
「俺達の最大限の力でお前を倒す!!」
ブリザードタイガの必殺技『セイバークラッシュ』とダークウルフの必殺技『シューティングバースト』を同時に放って攻撃。
「ぐわぁぁぁっ……!?」
ヴァラルガンに見事に命中。
「やったか?」
「な〜んてな……」
ヴァラルガンは全くダメージを受けて居ない様子だった。
「何っ!?俺達の最大の必殺技の同時攻撃だぞ!?」
「今の俺達じゃ……奴を倒せない……」
「喰らえ……」
ヴァラルガンは必殺技『ダークネスメテオ』を放った。
空から大量の闇のエネルギーの塊がダークウルフとブリザードタイガに向かって降り注いで来る。
「うわぁぁぁぁっ!?」
「ぐわぁぁぁっ……!?」
続けてヴァラルガンは闇のエネルギーを放った。
「くっ……」
ブリザードタイガは咄嗟にダークウルフの前に。
「ぐわぁぁぁっ……!?」
「増見!?」
「大我……お前は最後の……希望だ!……必ず……奴を……倒して……くれ……」
陽介はダークウルフ……いや、大我を庇って直撃を受けた。
「ぐはっ!?」
ブリザードタイガの変身は解除され陽介が倒れ込む。
「増見!?」
「チッ……1人仕留め損ねたか……」
「大……我……今は……逃げ……ろ」
力尽きた陽介は闇に飲み込まれて姿を消した。
「うっ……うわぁぁぁぁっ!!」
大我はショックで膝から崩れ落ちた。
「ハハッ……後は……お前だけだ……」
「くっ……クソッ!!」
大我は急いでその場を離れる。
「どこまで逃げても無駄だ……この闇はいずれ世界中を覆うのだから……」
大我はヴァラルガンの強さに戦意を失ってしまった。
果たして世界はこのまま闇に飲み込まれてしまうのか……?
続く……。
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