第20話「未来を賭けた戦い」
ダークウルフのピンチにブリザードタイガが駆けつけた!
「お前……」
「神楽木透真……随分醜い姿になったな……それで神を名乗るとは笑止千万」
「何……お前……こんな所で何をしている……」
「俺はもう貴様の言いなりにはならん!」
ブリザードタイガはゴッドゾンバットに攻撃し、一瞬の隙を作りダークウルフを救出。
「増見……」
「大丈夫か?」
「ああ……お前こそ……」
「フンッ、俺があの程度でやられると思ったか?」
「フッ……いや……」
「まだ動けるか?」
「ああ……」
「なら手を貸せ……流石に厄介な相手になりそうだからな」
「勿論だ。俺達の未来を取り戻す為に……絶対にアイツを倒す!」
ダークウルフとブリザードタイガは構える。
「全く……面倒な奴らばかりだ……なら全員ここで死んで行け!!」
ダークウルフがブリザードタイガに『セイバーアクセラレーター』を渡す。
「使え」
「これは……お前……」
「ここからが本当の戦いだ」
「ああ!」
ブリザードタイガは左腕に『セイバーアクセラレーター』を装着し反転させる。
ブリザードタイガは『セイバーフォーム』にチェンジ。
そしてダークウルフは『シューティングフォーム』にチェンジ。
「行くぞ!」
ダークウルフとブリザードタイガは最終決戦に挑む。
ゴッドゾンバットが2人に襲い掛かる。
2人は左右に避け攻撃をかわす。
「喰らえ!!」
ブリザードタイガが『タイガセイバー』を手にゴッドゾンバットに斬り掛かる。
「ぐっ……!?」
ゴッドゾンバットにダメージを与える。
ダークウルフは両肩の『ウルフシューター』からエネルギー弾『ダークブラスト』を連射して攻撃。
「ぐっ……おのれ……その程度で……」
ゴッドゾンバットの反撃。
闇のエネルギーが、集められ2人に向かって放たれる。
「くっ……まずい……」
攻撃をかわしきれない2人は闇のエネルギーの直撃を受け大ダメージを受ける。
「ぐわぁぁぁっ……!?」
「うわぁぁぁっ!?」
「大我!増見ー!!」
ライトニングレオが叫ぶ。
「クソッ……」
ファイアイーグルも悔しそうだ……。
「ハハハハッ……やはりいくら強化しようがその程度か……神となった私には敵わないんだよ!!」
「くっ……透真!!もう辞めろ!!」
神楽木長官が弟、神楽木透真に語り掛ける。
「兄さん……これで分かっただろ?俺は神だ……誰にも俺の邪魔はさせない……」
「神……だと?ふざけるな!!その姿の何処が神だ!!お前は人々を怯えさせる恐怖の象徴でしかない!!お前は悪魔だ!!悪魔そのものだ!!」
「フフフッ……神と悪魔は紙一重だよ……俺は悪魔の力を制し神となる……この世界の頂点に君臨する神となぁ!!」
「透真……お前……」
「俺の邪魔をするなら……兄さんにだって消えて貰うよ……」
ゴッドゾンバットは再び闇のエネルギーを集め始める。
「まずい……あんなの生身で食らったらタダじゃ済まねぇぞ……」
「させるか!!」
ダークウルフの必殺技『ウルフシュート』が放たれた。
「ぐっ……」
ゴッドゾンバットはガード。
「はーっ!!」
ブリザードタイガが再び『タイガセイバー』で攻撃。
「ぐっ……邪魔だ!!」
ゴッドゾンバットはブリザードタイガが投げ飛ばす。
「うわっ!?」
ブリザードタイガは壁に叩き付けられ大ダメージを受ける。
「ぐっ……」
ダークウルフが再び構える。
「お前もだ!!」
ゴッドゾンバットはダークウルフにも攻撃。
「ぐわぁっ!?」
ライトニングレオが立ち上がる。
「クソッ……俺も……」
「ああ……負けてらんねぇな……」
ファイアイーグルも何とか立ち上がる。
「フンッ……雑魚が何匹来ようと俺の相手ではない!!」
「へっ……俺達だって舐められたままじゃ終われねぇんでな……」
「貴様に一泡吹かせてやる!」
ライトニングレオは『サイクロンアクセラレーター』を使い『サイクロンフォーム』にチェンジ。
ファイアイーグルは飛ぶ。
「喰らいやがれ!!」
ファイアイーグルの必殺技『ファイアーシュート』を放つ。
「フンッ、そんな技が……効くか!」
更にライトニングレオの必殺技『サイクロンストライカー』が炸裂。
「ぐあっ!?」
「どけ!!」
ブリザードタイガが突進してくる。
必殺技『セイバークラッシュ』を炸裂させる。
「ぐわぁっ!?」
3人の連続必殺技攻撃は確実にゴッドゾンバットにダメージを与えていた。
「小賢しい!!」
だが、ゴッドゾンバットの反撃により3人は弾き飛ばされる。
「うわっ!?」
「ぐあっ!?」
「ぐわぁぁぁっ!?」
「皆ー!!」
「チクショー……体が……言う事聞かねぇ……」
ファイアイーグルは既にこれまでのダメージもあり限界だった。
「くっ……こうなったら……」
ブリザードタイガは『セイバーアクセラレーター』を外し元の姿に戻る。
「大我!後は……お前だけが頼りだ……」
そう言ってダークウルフに『セイバーアクセラレーター』を手渡す。
それを受け取るダークウルフ。
「増見……皆……」
「フフフッ……どうやらこれ以上戦っても無意味な様だな……終わりにしよう」
そう言ってゴッドゾンバットはエターナルコアの元へ……。
「何をする気だ!?」
「このエターナルコアを取り込めば俺は完全な神になるだろう……」
「ま……まさか!?」
「さぁ、エターナルコアよ……お前の力の全てを俺に……」
ゴッドゾンバットはエターナルコアそのものを吸収し始めた。
「アイツ……エターナルコアを丸ごと取り込む気か!?」
「馬鹿な!?そんな事をしたら何が起こるか分からんぞ!?」
「辞めろ……辞めろ!透真ー!!」
「ぐっ……うっ……流石に全てとなるとエネルギーは莫大だな……だが……それでこそ……神に相応しい……」
「……くっ……やるしかない……」
「え?」
「大我君……私からの最後のお願いだ。エターナルコアを破壊し弟を……そしてこの世界を救ってくれ……」
「エターナルコアを破壊!?でも……そんな事をしたら……」
「大丈夫。弟を人間のまま死なせてやってくれ……」
ダークウルフは少し悩んだ。
「……分かった。必ず、あんたの弟も……世界も救って見せる!」
ダークウルフは『セイバーアクセラレーター』を左腕に装着。
反転させ『セイバーフォーム』にチェンジ。
「皆はここから脱出してくれ……」
「え?でも……」
「エターナルコアを破壊したら何が起こるか分からない……だから……」
「分かった。だが、1つ約束しろ!お前も必ず生きて帰って来ると……」
ブリザードタイガはそうダークウルフに伝える……。
「ああ……行ってくれ!」
「皆、急いでここを脱出するぞ!」
「ああ……」
ブリザードタイガ、ライトニングレオ、ファイアイーグル、神楽木長官はタワーから脱出。
「ぐぅ……な……なんて強大なエネルギーだ……」
ゴッドゾンバットはエターナルコアをまだ吸収し続けていた。
「神楽木透真……お前の兄さんからの頼みだ……お前を人間に戻す」
「何っ!?何を言っているんだ!?」
ダークウルフは必殺技『セイバークラッシュ』を発動。
「行くぞ……」
ダークウルフはゴッドゾンバットに最後の攻撃を仕掛ける。
「くっ……邪魔を……するなぁぁぁぁっ!!」
ダークウルフの攻撃はゴッドゾンバット……そしてエターナルコアを斬り裂いた。
「ぐっ!?ぐわぁぁぁっ……」
エターナルコアの膨大なエネルギーは溢れ出し大爆発を起こす。
寸での所でタワーから脱出したブリザードタイガ達は崩壊するタワーの方を見つめる。
「大我……大我ー!!」
エターナルコアから放たれたと思われる一筋の光が空に向かって伸びる。
その光の中でダークウルフ……大我が見たモノは……。
「夜月大我君……だったね……さすが、夜月博士の息子さんだ……」
「神楽木透真……親父を知ってるのか?」
「うん……僕は君のお父さんの研究助手だったからね……すまなかった……僕が心の闇に囚われゼロクライシスを引き起こさなければ君はご両親と一緒に暮らせただろうに……」
「……確かに俺に両親は居ない……だが、その代わり家族同然に大切な仲間が居る……だから良いんだ……」
「ありがとう……君には迷惑を掛けてばかりだね……でも、お陰で僕も心の闇から解放された……感謝するよ」
「……すまない……あんたを助ける事が出来なかった」
「いや……これで良かったんだ……ありがとう」
そう言い残し神楽木透真は光の中へと消えて行った。
崩壊したタワーの方を見て増見達は途方に暮れる。
「大我……クソッ!戻って来い!大我ー!!」
だが、砂埃の向こうに薄っすらと人影が……。
「おい……アレを見ろ!!」
最初に気付いたのは悟だった。
段々とこちらに近付きはっきりと見えて来る人影……。
それは紛れもなく大我だった。
「大我……大我ー!!」
仲間達が大我に駆け寄る。
「このやろー!!心配させやがって!!」
竜一が泣き出す。
「すまなかった……俺は大丈夫だ。だから泣くな」
「大我君……透真を……救ってくれてありがとう」
「いや……結果的には救えなかった……」
「いや、そんな事は無い。透真は救われたさ……人間に戻ってから旅立てたんだからな」
「ああ……」
ゴッドゾンバットを倒した事でゾンバットとの長く苦しい戦いは終わりを迎えた。
しかし、まだ大我達の戦いは終わらない。
いよいよ最後の戦いが始まろうとしていた。
続く……。
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