第18話「悪魔に魅入られた男」

ダークウルフ達はそれぞれタランチュラゾンバット、スコーピオンゾンバットを『セイバーフォーム』の力で打ち破った。

そして、ファイアイーグルも『セイバーフォーム』へと変身を遂げコブラゾンバットとの決着に挑む。


その頃、別ルートからタワー内に侵入していた神楽木長官は弟、神楽木透真と接触。

しかし、透真は兄、守人を抹殺しようと大量のゾンバットを引き連れ待ち構えていた。


「長官、ここは私が……」

ブラッククロウが神楽木長官を助けに現れ、ゾンバット達と対峙する。

「フフフッ……やってみろ……」

「はっー!!」

ブラッククロウがゾンバット達に攻撃を仕掛ける。

ゾンバット達も一斉にブラッククロウに襲い掛かる。


ファイアイーグルは『イーグルセイバー』を手にコブラゾンバットと戦う。

「おりゃああ!!」

「ぐっ……馬鹿な……さっきまでの奴とはまるで動きが違う!?」

ファイアイーグルはコブラゾンバットを圧倒していた。

「もうお前に……負けはしねぇ!!」

ファイアイーグルは必殺技『セイバークラッシュ』を発動。

空中から猛スピードで突進し、コブラゾンバットを横一文字に斬り裂く。

「はぁぁぁぁっ!!」

「ぐわぁぁぁっ……!?」

コブラゾンバットを倒した。

「ふぅ〜……あぁー疲れた……」

ファイアイーグルは変身を解除。


そこに大我と竜一が合流。

「悟ー、大丈夫か?」

「ん?ああ、何とかな……そっちも終わったのか……」

「ああ、セイバーアクセラレーターのお陰で助かった」

「俺もだ」

「だな……」

悟は左腕から『セイバーアクセラレーター』を外す。

「ほら、大我返すぜ?」

「ああ……」

大我が受け取る。

「先を急ごう」

「ああ……もう一踏ん張りか……」

大我達は更に奥へと進む。


その頃、ブラッククロウは大量のゾンバットを次々になぎ倒していた。

しかし、ゾンバットの数は一向に減らずブラッククロウの体力ばかりが消耗していた。

「くっ……なんて数だ……」

「フフフッ……兄さん、諦めた方が良いんじゃないか?でないとその内ソイツが死ぬぞ……」

「くっ……透真……お前……何故だ!何故悪魔の様になってしまったんだ!?」

「悪魔……の様に……?ハハハハッ!!違うな……俺は本物の悪魔さ……俺の中には本物の悪魔が居るんだよ!!」

「本物の……悪魔……?はっ!……そうか……あの時……既にお前の中には悪魔が……」

「そう……ゼロクライシスを起こしたのは僕の中の悪魔……ヴァラルガンさ……」

「ヴァラルガン……?」


その時、透真と悪魔、ヴァラルガンの人格が入れ替わった。

「そういや、兄貴の方に挨拶がまだだったな……」

「何だ!?」

「我が名はヴァラルガン……この透真の体に宿らせてもらってる」

「貴様が弟を……」

「俺は透真の気持ちに共感したのさ……だから力を与えた……WIN WINの関係ってやつさ」

「何がWIN WINだ……透真の体から出ていけ!!」

「そうは行かねぇな……コイツの心の闇……案外居心地が良くてね……」

「貴様!!」

「うるさい兄貴には消えて貰うか……」

ヴァラルガンは闇のエネルギーを集め神楽木長官に向かって放った。

「長官!!」

ブラッククロウが急いで長官の前へ……。

「ぐわぁぁぁっ……」

ブラッククロウがヴァラルガンの攻撃の直撃を受けた。

「チッ……外したか……」

「うぅぅっ……」

ブラッククロウは変身が強制解除され田島の姿に……。

「田島君……」

「ちょ……長官……奴は……危険です……」

「あーあ……ソイツはもう助からねぇな……」

「何っ!?」

「俺の攻撃を食らったんだ……遅かれ早かれ死ぬ運命だよ」

「貴様!!」

「長官……私の事は気にせず……お逃げ……下さい……」

「くっ……」

そして田島は力尽きた……。

「田島?田島!!」

田島の体は次第に消滅して行く。

「コレが俺の力だ……分かっただろ?ただの人間じゃどうする事も出来ない……コレが本物の悪魔の力だ」

「くっ……」

田島は完全に消滅……。


「さて……今度こそお前が消えろ」


その頃、先を急ぐ大我達……。

「クソッ……エターナルコアはまだ先なのか……」

「最下層だからな……」


すると、目の前に増見陽介が現れた。

「待ちな」

「増見……」

「ここから先は俺を倒してから行け……最強の俺をな」

「テメェ!!この期に及んでまだ邪魔する気か!!」

「フンッ……なんなら3人纏めて相手してやっても良いぞ?」

「クソッ……舐めやがって……」

「そんな時間は無い。俺が相手をする」

大我が名乗り出た。

「大我……」

「2人は先に行ってくれ」

「でも……」

「先を急いだ方が良い。それにヤツには借りがあるしな」

「大我……分かった。必ず勝って追い付いて来いよ」

「ああ!」

「行くぞ悟!」

「え?あ、ああ……」

竜一と悟は先に進む。

「フンッ……まぁ良い。あの2人では大した事無いだろうからな……俺は強者にしか興味は無い」

「2人はここまで一緒に戦って来た仲間だ……侮辱する事は許さないぜ!!」

大我と陽介は互いに『変身』

ダークウルフとブリザードタイガ『ゾンバットフォーム』が登場。

「この力……お前にぶつけて見たかった所だ!!」

ブリザードタイガが先制攻撃を仕掛ける。

「行くぞ!!」

ダークウルフが防御態勢を取る。

ブリザードタイガの攻撃を受け止めカウンター攻撃を仕掛けるダークウルフ。

「ぐっ……」

「はーっ!!」

ダークウルフが続けて攻撃。

「ぐっ……負けるか!!」

互いに一進一退の攻防を繰り広げる。


先を進む竜一と悟。

「大我……大丈夫かな?」

「ヤツなら大丈夫だ……きっとな……」

2人の前に大量のゾンバットが現れる。

「ゲッ!?ここに来てゾンバットかよ……」

「ゴールが近いんだろうな……行くぞ!」

「おう!」

竜一と悟も『変身』

ライトニングレオとファイアイーグルがゾンバット達に戦いを挑む。


その頃、神楽木長官は……。

「ハァ……ハァ……ハァ……」

「フンッ……いたぶるのも飽きて来たな……そろそろ殺すか……」

ヴァラルガンの攻撃を受け重傷を負っていた。


だがそこにライトニングレオとファイアイーグルがゾンバット達を倒して突入して来た。


「何だ!?」


「ふぅ〜あらかた片付いたな」

「おっ!なんか広い部屋に出たぞ」

「君達……」

「神楽木長官?何でここに!?」

「おいおい……何だお前達は……」

「まさか……神楽木透真?神楽木長官の弟か!」

「ああ……この体はな……」

「体?」

「我が名はヴァラルガン……コイツに宿ってる悪魔さ」

「悪魔……だと」

「じゃあコイツがラスボス……コイツを倒せば……」

「ああ、全てが終わる!」

ライトニングレオとファイアイーグルが構える。

「面白い……俺に戦いを挑む気か……だがその前に……相手はコイツ自身だ」

ヴァラルガンは引っ込み透真と人格を入れ替える。

「兄さん……今から人類の進化の行く末を見せてやるよ……」

「兄さん?お前……透真か?」

「コレが僕の研究の成果だ!僕はこの力で神になる!!」

神楽木透真はリモコンを操作し地下深くに保管してあったエターナルコアを呼び出した。

エターナルコアは光り輝きその神々しい姿を現した。

それはエネルギーの塊である球体……エターナルコアだ。

「コレが……エターナルコア……」

透真は自らの体にエターナルコアのエネルギーを注入。

更に周囲のゾンバット達を吸収し異形の怪物の姿となった。

神になると宣言した透真だったがその姿は実に禍々しく邪悪な姿だった。


「何だ……この怪物は……」

「そうだなぁ……ゾンバットの神……ゴッドゾンバットとでもしておくか……」

「ゴッドゾンバット……だと!?」


遂に神楽木透真自信がゾンバットの神となり最後の戦いが始まる……。


続く……。

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