第13話「乱入者」

大量のゾンバットに苦戦するダークウルフ。

その戦いの様子を見ているのは南エリアの戦士、ファイアイーグル。


「ダークウルフの奴……苦戦してるな。そろそろ手を貸してやるか」

ファイアイーグルが飛んで来る。

「はっ!」


「ん?何っ!?」

「おりゃああー!!」

ファイアイーグルがゾンバットと戦い始める。

「アイツは……南エリアの……」


ファイアイーグルはゾンバットの攻撃をかわし空へ……。

「喰らえ!!」

必殺技『ファイアーシュート』を発動。

炎を纏った飛び蹴りでゾンバット達を一気に倒す。


「凄い……」


ダークウルフも呆気に取られる。


「よっ!大丈夫か?」

「あ……ああ……助かった……あんたが南エリアの……」

「ああ、ファイアイーグルだ」

お互いに変身を解除。

「俺は木島 きじま さとしだ」

「俺は夜月大我だ」


「大我ー!」

愛と光が大我に駆け寄って来る。

「愛姉、光……」

「大丈夫?」

「ああ」

「あたながファイアイーグル?」

「おう!」

「こんな所に居て良いの?そろそろ出番だよ?」

「へ?……あっ!?いっけねっ!!忘れてた!!」

悟は慌てて会場に戻る。


「慌ただしいやつだな……」


その頃、医務室にいる陽介に近付く謎の人物が……。


「増見陽介君……だね?」

「誰だ?」

「私は神楽木透真かぐらぎ とうまと言う者だ」

「神楽木?長官と同じ苗字……まさか……」

「そんな事より……先程の敗戦は悔しかっただろう?もっと力が欲しくはないか?」

「何?」

「私なら……君をもっと強くしてあげられる……」

「……フンッ……何を……」

「いいのかなぁ?今のままじゃ君は負け犬のレッテルを貼られるだけだ……」

「ぐっ……黙れ!!」

「私なら君に力を与えられるんだよ?もう……誰にも負けない力をね……」

「くっ……」


会場に戻った一行。

「ファイアイーグルの出番か……さっきのゾンバットとの戦いで助けられたし応援してやるか」

「そうね」


MCが大会の進行をする。

「さぁ!いよいよ本日ラストの対戦カードの発表だ!!この戦いで明日の決勝戦のメンバーが決まるぞ!!残りの出場者はこの2人だ!!南エリア代表……ファイアイーグル!!そして……スレイブ4!!」


両者がステージに……。


「よーし……必ず勝つからな……」


「スレイブも彼が勝てば2名決勝進出ですね」

「ええ……必ず勝って貰わなければ……」


「それでは参りましょー!ゴー……ファイッ……!!」


ファイアイーグルとスレイブ4の対戦が始まった。


ファイアイーグルは上空へ飛び立ち空からの攻撃を仕掛ける。

だが、スレイブ4は攻撃をかわし、左腕からブーメランの様な武器を射出。

「うわっ!?……あぶねー……アイツ飛び道具使えるのかよ……」

ブーメランが返ってくる。

「ヤバッ!?」

ファイアイーグルは更に上昇しブーメランを避ける。


「チッ……」

「はぁ……やれやれ……これじゃあ俺と相性悪そうだな……」

ファイアイーグルは地上に降りる。

「こうなったら小細工無しの肉弾戦だ!!」

ファイアイーグルは戦法を近接戦闘に切り替えスレイブ4に挑み掛かる。

「くっ……」

ファイアイーグルは近接戦闘でもかなりの戦闘センスを魅せた。


怒涛の連続攻撃でスレイブ4を追い詰める。

「おりゃおりゃおりゃ!!」


「アイツ……かなりやるな……」

大我もファイアイーグルの戦いに関心。


スレイブ4は全く反撃が出来ない。

「そろそろ終わりだー!!」

ファイアイーグルがトドメの必殺技を発動しようとしたその時!!


全く予想打にしない方向から攻撃が……。


「うわっ!?」

ファイアイーグルもスレイブ4も両方ダメージを受ける。


「何だ!?」

会場がざわつく……。


そこに現れたのはブリザードタイガだった。

しかしその姿は普段の白銀の姿にドス黒い闇のオーラを纏っていた。


「何っ!?お前は!?」

ファイアイーグルも驚く。


「フフフッ……やれ、ブリザードタイガ……お前の力を魅せてやれ」

離れた場所から観察している神楽木透真……。


ブリザードタイガは謎のアイテムをベルトに装着。

ブリザードタイガは『ゾンバットフォーム』にチェンジした。

それは闇のオーラを纏い黒く染まった邪悪な姿をしていた。


「おおっと!?これはどういう事だ!?敗戦したはずのブリザードタイガが戻って来たぞ!?」


「黙れ……俺が敗者だと?……認めん……そんな事は認めん!!」

ブリザードタイガはファイアイーグルとスレイブ4に襲い掛かる。


「うわっ!?……おい!やめろよ……」


驚く浅間会長……。

「神楽木長官!これは一体!?」

「どうやら不測の事態の様ですね……大会は中止です!急いでブリザードタイガを追い払え!!」


「おりゃあー!!」

ブリザードタイガはファイアイーグルを投げ飛ばす。

「うわぁぁぁっ!?ぐはっ!?」

ファイアイーグルは地面に叩き付けられる。


そして、ブリザードタイガはスレイブ4にも襲い掛かる。

「うわっ!?」

「死ね……」

ブリザードタイガはスレイブ4をたったの一撃で大破させる。


ゾンバットの駆除班がブリザードタイガの前に現れ銃火器を構える。

「ブリザードタイガ!そこまでだ!!」

「……邪魔をするなら……消えろ……雑魚……」

ブリザードタイガは必殺技『ゾンバットクロー』を放つ。

駆除班は全滅。

そして……。

駆除班の隊員全員がゾンバットのウイルスの侵され新たなゾンバットとなった。


「くっ……なんて事だ……」


会場は大パニック。

人々は逃げ出す。

「大我!」

「ああ……増見を止める!」

大我も『変身』

ダークウルフが参戦。


「増見!辞めろ!!」

「ダークウルフ……貴様も消えろ!!」

ブリザードタイガはダークウルフにも襲い掛かる。

「ぐっ……」


「フフフッ……ゾンバットウイルスを加えたゾンバットチェンジャーの効果は絶大だな……さて……私は……」

神楽木透真は何処かへ移動。


駆除班がされたゾンバットはダークウルフに襲い掛かる。

「ぐっ……離せ!」

「ダークウルフ……貴様との因縁も今日で終わりだ……」

ブリザードタイガが再び必殺技を発動させる。

「ぐっ……させるかよ!!」

ファイアイーグルが飛び掛かりブリザードタイガの邪魔をする。

「ダークウルフ!そいつらはもうゾンバットだ!構わずやっちまえ!!」

「ああ!」

ダークウルフはゾンバット達を退ける。


「大我!大丈夫か?」

竜一も合流。

「ああ、手伝ってくれ!」

「おう!」

竜一も『変身』

ライトニングレオも戦いに加わる。


「揃いも揃って邪魔ばかりだな……」

ゾンバットの力を得たブリザードタイガと3人のヒーローの戦いが始まる……。


その頃、浅間会長は避難していた。

「ハァハァ……クソッ……我が社のスレイブがゾンバットなんかに……」

「ゾンバット……とは聞き捨てなりませんね……」

「!?貴様は……」

浅間会長の前に現れたのは神楽木透真。

「浅間会長……あなたは邪魔だ……死んで貰いますよ?」

神楽木透真の背後からゾンバットが大量に現れる。

「殺れ……」

神楽木透真の命令でゾンバット達が一斉に浅間会長達に襲い掛かる。

「やめろ……うわぁぁぁぁっ!?」


浅間会長とその警護をしていた人々はゾンバットの餌食に……。


「透真……やはりお前か……」

そこに現れたのは神楽木長官とその側近の田島。

「おやおや兄さん……久しぶりだな……」

「これ以上馬鹿な真似は辞めろ!」

「馬鹿な真似?何を寝ぼけた事を言ってるんだ……僕の研究こそ人類の未来を変える希望の研究だよ」

「違う!お前がやっている事は神への冒涜だ!」

「フンッ……昔から兄さんとはソリが合わなかった……今から分かり合えるとは思ってもないさ……僕の邪魔をするなら兄さんでも消えて貰うよ……」

「長官、お下がり下さい!!」

田島が前へ。

そして田島は『変身』

田島は漆黒の戦士『ブラッククロウ』となった。

ゾンバット達が襲い掛かる。

ブラッククロウは神楽木長官に迫るゾンバットと戦い始める。


その頃、ダークウルフ達はブリザードタイガに大苦戦していた。

「くっ……なんて……強さだ……」

「アイツ……馬鹿強えぇ……」

「元々ブリザードタイガは強いって聞いてたが……ゾンバットの力が加わって手に負えない位になってやがる……」

「当たり前だ!!俺は強い……負け犬なんかじゃない!!」

ブリザードタイガは再び必殺技『ゾンバットクロー』を発動。

ヒーロー達に襲い掛かる!!


続く……。

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