第12話「波乱の第2回戦」

ヒーローズグランプリ第1回戦はダークウルフの勝利で終わった。

続く第2回戦で選ばれたのはブリザードタイガVSスレイブ2

増見陽介が戦いの準備をする。


ダークウルフのあの力……次に戦う相手は奴になる訳か……侮れん……。

そう考えながら準備を進める。


その頃、客席に戻った大我は……。

「おっ、大我お疲れ」

「ああ……」

「それにしても大丈夫なの?」

「うん、問題無い」

「ビックリしたぜ、ダークウルフにあんな力が隠されてたなんて」

「ああ、俺もだ。ほら、前に貴明とダークウルフの開発中に何のシステムか分からない装置があっただろ?アレだよ」

「え?……そういえばそんな事……まさかあんな力だったなんて……」

「あっ!増見が出てきたよ」


会場に増見陽介が現れる。


そしてスレイブ2


「さぁ、両者の準備が整った様だ。それでは早速第2回戦を始めよう!」

増見は『変身』

ブリザードタイガが登場。

「さぁ、両者出揃った。それでは第2回戦……ゴー……ファイッ!!」

試合が始まった。

スレイブ2がいきなり仕掛ける。

「来い!」

ブリザードタイガは構える。

だが、スレイブ2はブリザードタイガの背後に回り込む。

「何っ!?コイツ……」

そしてスレイブ2がブリザードタイガを攻撃。

「うわっ!?」

「ぐっ……早い……」

どうやらスレイブ2はスピードタイプの戦士の様だ。

スレイブ2は更に容赦なく攻撃を続ける。

「ぐっ……ぐあっ!?」

攻撃を受け続けるブリザードタイガ。


「あのスレイブ早いな……」

と大我。

「ああ、あのブリザードタイガが一方的に攻撃を受けるなんて……」

と貴明。

試合を見て2人は分析する。


スレイブ2は左腕の剣を伸ばしブリザードタイガに斬り掛かる。

「ぐわぁ!?」

更に右腕のマシンガンで攻撃。

「ぐわぁぁぁっ……くっ……調子に乗るな!!」

ブリザードタイガは高くジャンプ。

空中で体勢を立て直し飛び蹴りを喰らわせる。

ブリザードタイガの飛び蹴りは確実にスレイブ2にヒット。

「よし!」

誰もがブリザードタイガの形勢逆転を疑わなかった。


しかし……。


「何っ!?」

スレイブ2はブリザードタイガのキックを受け止めていた。

そしてスレイブ2はブリザードタイガをそのまま投げ飛ばす。

「うわぁぁぁぁっ!?」

ブリザードタイガは地面に叩き付けられ大ダメージ。

スレイブ2はブリザードタイガに迫る。

「くっ……負けて……たまるか……」

ブリザードタイガは力を振り絞って立ち上がろうとする。

スレイブ2はマシンガンをブリザードタイガに向ける。

「お前の負けだ……」

そしてマシンガンでブリザードタイガを撃つ。

「ぐわぁぁぁっ……!?」


立ち上がれなくなったブリザードタイガにスレイブ2は更に迫る。

「ぐっ……」

「トドメだ……」

スレイブ2はマシンガンに更にガジェットを装着し、パワーアップ。

必殺武器『スレイブ·バスタード』を構える。

スレイブ2の必殺技『バスタードマグナム』が発動しブリザードタイガに攻撃。

「ぐわぁぁぁっ……!?」

なんとブリザードタイガは戦闘不能に……。


敗北と見なされスレイブ2の勝利。


「ウソ……だろ……あのブリザードタイガが……手を足も出なかったぞ……」

驚愕する人々……。

大我達も驚きを隠せない。


係員により変身を解除された陽介が担架で運ばれる。


「増見……」

大我は陽介の元へ向かう。


「フンッ……やはり我が社のスレイブは完璧だ」

と得意気な浅間会長。

「そうですね……しかし油断はしない方が良い……まだ奴にも発揮しきれてない力があるはすです……」

と神楽木はまだブリザードタイガの隠された力を信じている様だ。


大我が陽介の元に……。

「増見!!」

係員が大我を止める。

「君、大丈夫だから落ち着いて。気を失ってるだけだ」

「……そうか……」


陽介はそのまま医務室に運ばれる。

そこへ……

「大我!」

「ん?」

声を掛けて来たのは竜一だった。

「竜一……ブリザードタイガと知り合いだったのか?」

「ああ……それより竜一は何で?」

「ああ、そろそろ俺の出番かと思ってな」

「そうかもな……この大会の裏には何かある。気を付けろ」

「……おう!まぁ任せとけ。俺は勝つからよ!」


その頃、観客席で待っている貴明達は……。

「大我のやつ戻って来ないなぁ……」

その時、貴明のパソコンのアラームが鳴る。

「うわっ!?……ゾンバットか!」

「え?」

「何だコレ……大量のゾンバットがこの会場に近付いてる……」

「何で……」

「とにかく大我のアニキに知らせなきゃ!」

「ああ、だな!」

「俺行ってくる!」

光が大我に知らせに行く。

「私も行くわ!」

愛が光を追い掛ける。


だが、ヒーローズグランプリは続けられる。


「さぁ!いよいよ第3回戦の開始だ!続いての対戦カードは……西エリア代表!ライトニングレオ!VSスレイブ3!!」


いよいよ竜一の出番だ。

「うっし!やるか!」

竜一は『変身』

ライトニングレオが登場し、ステージへ……。


そして、スレイブ3もステージへやって来る。


「さぁ、両者出揃った!それでは第3回戦……ゴー……ファイッ!!」


第3回戦の試合がスタート。

ライトニングレオは構える。

スレイブ3は……。

背中のブースターとウィングを利用して空へ……。

「何っ!?空飛ぶなんてズリぃぞ!!」


「フフフッ……スレイブ3は飛行能力を備えた戦士だ……果たして倒せるかな?」

浅間会長は不敵に微笑む。


その頃……。


「大我のアニキー!」

「光?愛姉……どうした?」

「大我大変よ!この会場に大量のゾンバットが迫ってるの!」

「何だと!?分かった。直ぐに行く!」

大我はゾンバットとの戦いへ……。


その頃、ゾンバットの出現は神楽木長官達も察知。


「長官、この会場にゾンバットが迫っているそうです」

田島が知らせる。

「やはり来ましたか……直ちにゾンバットの駆除班を現場へ!この大会の邪魔は絶対にさせてはなりません!」

「はっ!」


大我は会場の外に出た。

目の前には大量のゾンバットが……。


「なんて数だ……」

大我は『変身』

ダークウルフがゾンバットとの戦いを始める。


一方、試合中のライトニングレオとスレイブ3は……。

スレイブ3の空からの爆撃にライトニングレオは苦戦。

「うわっ!?……クソッ……空からの攻撃じゃどうにも出来ねぇ……」


「フフッ……ライトニングレオ……あなたの力を見せてみなさい……」

神楽木はライトニングレオの力にも期待している様だ……。


ゾンバットと会場前で戦うダークウルフ。

「はっ!……クソッ……全然減らない……」

倒しても倒してもゾンバットは湧いて出てくる。


それぞれが苦しい戦いを強いられてる中……。

医務室で陽介は目を覚ました。

「……ここは……?」

陽介は起き上がり辺りを見渡す。

「そうか……俺は……負けたのか……」

これまで自分を絶対の強者と信じて戦い続けて来た陽介は初めての敗北に絶望し自らの無力さを痛感しシーツを強く握りしめる。


スレイブ3の空からの攻撃に相変わらず苦戦するライトニングレオ。

「チクショー……俺にも雷を飛ばせる力があったらな〜……ん……?待てよ……」

何かを閃いたライトニングレオ。

「そうか……アレを使えば……」

ライトニングレオは『サイクロンアクセラレーター』のスイッチを押す。

ライトニングレオは『サイクロンフォーム』にチェンジ。


「喰らえー!!」

ライトニングレオは背中のウィングから突風を巻き起こしスレイブ3を捕らえる。

「うわぁぁぁぁっ!?」

スレイブ3を地面に叩き落とす。

「俺の……勝ちだ!!」

必殺技『サイクロンストライカー』を発動させスレイブ3に攻撃。

「うわぁぁぁぁっ!?」

「俺の……勝ちだ!」

スレイブ3は戦闘不能……。


「決まったー!!勝者はライトニングレオだー!!」


その頃、大量のゾンバットに苦戦するダークウルフは……。

「クソッ……どんだけ……居るんだよ……」


その戦いの様子を見ているのは……。


南エリアの戦士、ファイアイーグル……。


続く……。

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