第8話「潜入、西の発電施設」
竜一は大我に東エリアの仲間達と連絡を取る事を提案。
「確かに東エリアと連絡が取れれば助かるが……一体どうやって?西エリアはそんなに電力に余裕が無いはずじゃ……」
「ああ……それはな、こっちの発電施設がゾンバットに占領されてるからだ。でも、俺とお前が協力すれば発電施設のゾンバットだって突破出来ると思うんだ」
「なるほどな……そうだな、協力を頼む」
「ああ、こっちとしても発電施設が使える様になれば助かるしな。協力してくれる仲間を集めるから1日くれ。明日出発しよう」
「分かった」
明日出発する事になり、この日は大我は『ウルフダッシュ』の修理を優先する事に。
「ふぅ〜……」
と、そこに理沙がやって来た。
「どう?調子は」
「まだ走れる様になるには時間が掛かるな……パーツも必要そうだ」
「そう……少し休憩したら?」
「ああ……」
そこに竜一も帰って来る。
「ただいまー」
「あっ、兄さん帰って来た」
「大我、協力してくれる仲間集めて来たぜ」
「本当か」
竜一は仲間達を大我に紹介。
元、発電施設の職員で構造に詳しい野口、システムエンジニアの早川、医学の知識を持つ島田。
「この3人に俺とお前、理沙の6人で行く」
「え?私も行くの?」
「ああ、お前にも多分活躍の場があるからな」
「多分って……兄さん……」
「竜一のお守りって事だな」
と野口。
「って、ちょっと、野口さん!そりゃ無いっすよ!」
「フッ……皆さん、ありがとうございます。どうか協力して下さい」
大我が皆に挨拶。
「良いって事さ、僕達も発電施設を取り戻したいんだ」
と早川。
「何かあったら怪我の手当をするから安心してくれ」
と島田。
「所で、それが君のバイク?」
早川が尋ねる。
「え?ああ……」
「へぇ〜カッコいい!!修理してるんでしょ?僕にも手伝わせてよ!」
「助かります」
「じゃあ、出発は明日8時にここに集合って事で」
「ああ。分かった」
「じゃあ、また明日」
一度解散。
その後、大我は『ウルフダッシュ』の修理に戻るが、早川が手伝ってくれた事で捗った。
翌日ーー
再びメンバーが集合。
「よーし、んじゃ行くか!」
「おおー!」
大我達は発電施設に向けて出発。
西エリアの発電施設は竜一の家から東に3キロ程進んだ所にある。
発電施設に到着。
「着いたね……」
「ああ、でも本当に大変なのはここからだ……」
「しかし、正面から入るのは避けた方が良いだろう……こっちだ」
野口の案内で別の入口に……。
そこは正面限界の左脇にある職員用の小さな出入り口。
「行くぞ……」
「おう……」
野口がそっとドアを開ける。
メンバーに緊張が走る……。
しかし、幸いそこにゾンバットは居らず無事に入る事が出来た。
「懐かしいな……大分汚れては居るがあの時のままだ」
と野口が呟く。
「うっわぁ……ホコリっぽ……」
理沙が引き気味に言う。
「ゾンバットに襲われてから18年、誰も手を付けられて無いからなぁ。汚れる一方さ」
「つまり18年分のホコリが溜まってる訳ね……」
理沙がまた呟く。
「電力を発生させるには地下になる発電機を動かさなきゃダメだ。そこに辿り着くまでゾンバットと遭遇しない訳には行かないだろうなぁ……」
「ゾンバットなら大丈夫だ。俺達でキッチリ倒すからさ」
と竜一が大我と肩を組んで言う。
奥へ進む一行。
すると、早速1体目のゾンバットが前に現れた。
「うわっ!?出た!?」
「任せろ」
竜一が『変身』
ライトニングレオとなりゾンバットを一撃で倒す。
「ふぅ〜楽勝楽勝」
「ん?そういえばライトニングレオの必殺技を放つ電力はどうやって確保してるんだ?」
大我が疑問をぶつける。
「ああ、この力は自然の雷エネルギーを吸収して蓄電してんだ」
「え?そうなのか!?」
「でもそれじゃあ限界があるんじゃ……」
「まぁなぁ……最近雨も雷を無いしそろそろヤバいな……だから、電力を回復させたいんだ」
ライトニングレオは変身を解除。
先に進む一行。
するとまたゾンバットが……。
「うわっ、また出やがった……」
「今度は俺が……」
大我が『変身』
ダークウルフがゾンバットを倒す。
更に進む一行は遂に奥にある階段に辿り着く。
「ここから地下に降りるぞ、皆付いてきてくれ」
野口が先導し地下に降りる。
「うわっ!?」
すると、階段を塞ぐ様に数体のゾンバットが待ち構えていた。
「チッ……数が多いな……」
「2人で行こう」
「ああ……」
大我と竜一は揃って『変身』
ダークウルフとライトニングレオがゾンバット達と戦い始める。
しかし、戦っていると次々にゾンバットが集まって来る。
「クソッ……どんどん増えやがる……」
「これじゃあキリがない……」
「きゃっ!?」
理沙の悲鳴が聞こえ振り返ると……。
後ろからもゾンバットが迫っていた。
「まずい、挟み撃ちだ……」
「理沙ー!」
ライトニングレオがジャンプし後ろに回り込む。
ライトニングレオが後ろから迫るゾンバットと戦い始める。
「くっ……しかしなんて数だ……」
ダークウルフは必殺技『ダークブレイククロー』でゾンバットを倒して行く。
ライトニングレオも必殺技『ライトニングナックル』を連発しゾンバットを次々に倒す。
しかし、連発が仇となったのか一気にエネルギーが消耗。
「ゲッ!?まずいまずい……」
「何だよ燃費悪いなぁ……」
早川が文句を言い出す。
「なっ!?仕方ねぇだろ!」
「喧嘩してる場合か!考えて戦え!」
「なっ!?大我……お前、後で覚えとけよ〜」
しかし、次々に現れるゾンバットに次第に追い詰められて行くダークウルフとライトニングレオ。
ダークウルフは『ターボフォーム』にチェンジ。
専用武器『ターボブレイド』で戦う。
戦っていると奥から進化体のゾンバットが現れる。
それはクラゲの姿をしたジェリーフィッシュゾンバットだった。
「アイツがここのボスなんだ!アイツを倒せば……」
野口がそう口にする。
しかし、ゾンバットが数が多くとてもジェリーフィッシュゾンバットまで辿り着けない。
この数で狭い所で戦っていればターボフォームの機動力も活かし切れない。
「チクショー……こうなったら!!」
ライトニングレオはゾンバット達を退けるとジェリーフィッシュゾンバットの所までジャンプ。
ジェリーフィッシュゾンバットに戦いを挑む。
「ちょっと!兄さん!?」
「コイツさえ倒せば……コイツさえ倒せば……」
ライトニングレオは連続攻撃を叩き込むがジェリーフィッシュゾンバットの弾力の高い体には通用していなかった。
「くっ……この……」
ライトニングレオは必殺技『ライトニングナックル』を発動。
ジェリーフィッシュゾンバットに攻撃を叩き込む。
しかし、雷のエネルギーを持った『ライトニングナックル』は無効化された。
「ナニっ!?」
しかもその攻撃でエネルギーを使い果たしてしまった。
ジェリーフィッシュゾンバットの反撃を受けるライトニングレオ。
「うわっ!?」
ライトニングレオの変身が解除されてしまう。
「兄さん!?」
「くっ……」
竜一にジェリーフィッシュゾンバットが迫る。
「まずい!」
ダークウルフは竜一の元に駆け付ける。
ダークウルフの必殺技『ターボブレイク』でジェリーフィッシュゾンバットを攻撃。
ジェリーフィッシュゾンバットはそれでも倒せなかったが、一瞬の隙を突き、竜一を抱えて仲間達の元へ戻る。
「皆!一度撤退だ!逃げろー!!」
「あっ……ああ……」
全員呆然としていたが、何とか我に帰り避難する。
このままでは大量のゾンバットから発電施設を取り返す事は出来ない。
どうする大我?
続く……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます