第二章 一人好きの孤独嫌い
友人と何故、気が合ったのだろう?
はっきり書くと、今でも不明だし、相手が向こう側の人になっちゃって聞けないし、明瞭な答えはない。
ただ、普通の、世間一般の友だちと比べると多分、お互い趣味や仕事、育児などで会ったり、SNSなどをすることは滅多になった。
私の家は教えたが、彼女の実家は知らないし、学歴や過去の話もあまりしなかった。
改めて過去を振り返り分かったことがある。
ほぼ、共通点のなかったが「一人好きの孤独嫌い」である。
基本的に、私を例にすれば、出来ることは一人でやるタイプで、誰かと協調したり無理やり仲良くなるのは苦手だった。
その割に、仲間外れにされたり、家なりクラスなり会社から「疎外されている」と感じると強い恐怖が生まれる。
『仲良くできないが、その代わり、知恵袋ポジションが好きで必要な時には頼れる人間』
それが私の理想像であった。
友人の理想像は分からないが、常に、その『知恵袋ポジション』から動かなかった。
私の張った膜の外が怖かった。
それを見抜き、彼女は私の膜の中に入ってきた。
中で私が作ってきた小さな箱庭を見て感激していた。
そして、彼女は外の世界に連れ出した。
私の世界は目まぐるしく変わった。
今だ、会社では年齢などのせいで『知恵袋的ポジション』だが、若いこと話せる機会があるのは、彼女のおかげだ。
今、空の国にいる友人は大好きな祖父たちとの再会に喜んでいるのだろうか?
未知の世界で、私のように迷っているのだろうか?
大丈夫。
その世界には私が毎年賄賂(ワイロ?)を送っている先生たちがいる。
少し戸惑うかもしれないけど、いい人たちだから頼って大丈夫だよ。
なので、各先生方、今年のお土産はちょっと値の張るいいものを買います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます