「わたし、すっごい美少女だ」
「えっと、これ夢とか幻じゃないよね? すごく、現実感があるし」
立ち上がり身体を動かしてみると思い通りに動かせる。
(すごい。信じられないくらい身軽に動ける。間違いなくわたしとは違う身体だ。今どんな姿をしてるんだろわたし。鏡とかあれば良いのに)
そう思った瞬間、目の前に突然に鏡が出現した。
「わ! び、びっくりした。これ、鏡だよね? なんで突然……もしかして、わたしが欲しいと思ったから?」
驚きつつもとりあえず自分の姿を確認してみた。そこには美少女がいた。一旦眼を閉じ上を見上げる。目を開くと、とてもきれいな景色が見えた。眼がおかしくなったわけではないと認識すると、もう一度鏡を見た。そこには美少女がいた。
輝いて見えるほど綺麗な白金の髪に、絵のように整った顔立ちで、エメラルドのような瞳、尖った耳、身長は140㎝位で魔法使いが着てそうなローブを着ていた。
「わたし、すっごい美少女だ。え、これ本当にわたしだよね? 本当に?」
わたしが驚くと、当然のように目の前の美少女も驚いた。どうやらこの美少女がわたしらしい。さっきからずっと驚いてばかりだ。そしてその驚きは更に連鎖した。
自らが美少女になっている事実に呆気にとられていると、突然鏡に文字が浮かび上がった。
「うわ! びっくりした……え、なにこれ。なんて書いてるんだろう」
そこに浮かんでいた文字は日本語ではない知らない言語であったが、なぜか当たり前のように読むことができた。
「えぇっと……『おや、転生はちゃんと成功したみたいだね。どうだい? 体に何か違和感とかはないかい?』……ない、ですけど。むしろ動きやすすぎるというか……じゃなくて! これどうなってるんですか⁉ というかあなた誰ですか⁉」
わたしがそう言ったのに反応したかのように文章が切り替わった。
『君の想像している異世界転生ってやつだよ。あとぼくは神様……的な存在だね』
「いや的な存在って何ですか? 神様じゃないってことですか?」
『うーんなんというか、神様ではあるんだけど自分を神様というのは気が引けるというか……いやぼくのことはどうでもいいんだよ。それよりも君だ。エルフに転生してるっていうのはもう気づいているよね?』
「はい。なんでエルフなんですか? というかさっき鏡が出現したのは何で?」
『君のその一気に質問してくる感じ、彼女に似ているねぇ。っと、話が脱線したね。君のその疑問なんだけど、君についての情報をゲームのステータス画面みたいにまとめてみたから、とりあえず確認して見たまえ』
その文章を読んだ瞬間、鏡には今の私の情報が書かれていた。その内容はこうだ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
名称:好きに決めると良いよー。
種族:ハイエルフ
性別:女性
年齢:18歳(前世を含む)
身長:140㎝
体重:気になるなら測ってみると良いよー。多分軽いんじゃない?
能力:創造魔法
特性:不老不死
あ、質問があればどうぞご自由にー。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「……いや何ですかこれ⁇」
あとがき
主人公について情報が出てきましたねー。The異世界転生って感じのステータスですね。詳細は次回説明します。
神様については、連載中の『幻想世界の変革旅行』を読んでみてもらえばわかります。興味があればお読みください。
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