第2話 幽霊

ベッドから起き上がった体はそのまま家族の食卓へと向かう。


中学までは朝食にしては重たいハンバーグも平らげていたこの体は今では味噌汁をかきこむのがやっとの状態となるまでになってしまった。

特に罪悪感などは抱いてない。

だが、ただ味のしない鉛のような飯が皮肉にも今日を生きる活力を与える。


行かないと怒られるので今日も学校へ向かわなければならない。

そのための身支度を済ませようとした時、鏡の中に映った。

死んだ目をした人間がじっと自分見つめている。


学校までの道のりは遠い。

他人を比べて生きる毎日。

だがしかし、大勢の中の一等賞にならなければ気が済まない完璧主義の人間だということではない。

ただ他人に勝って狭い空間の中で喜ぶ虚しい自己満足。


そんなことを考えながら校門をくぐる。

















地に足のつかない日々が今日も幕を開ける。




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