第6話 言霊の幸ふ(さきわう)国
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日本では古来より、言葉には
神代より 言い伝て来らく そらみつ 倭国は 皇神の厳しき国 言霊の幸はふ国と語り継ぎ 言い継かひけり 今の世の 人もことごと 目の当たりに 見たり知りたり(山上憶良)
藤田健一は、その歌を思い出していた。万葉集や日本書紀など、神話の時代まで含めて日本の歴史を詳しく学んだ政治家は、
内閣総理大臣として、日本の自衛権に関連する言葉は、
言霊が力を持つには、いくつかの前提がある。まず、日本の法体系に則っていること。「防御系の言霊」はいつでも使えるものの、「反撃系の言霊」には制約がある。先制攻撃は不可能だ。それに、
集団的自衛権の行使についても、確認した。藤田自身が攻撃されていなくても、マーカスたちの危機に彼の反撃能力は発動する。
異世界の戦闘において、「先制攻撃ができない」ということは大きな制約であり、聖騎士グロリアをしばしばいらつかせたが、それでも藤田は仲間たちの厚い信頼を勝ち得ていった。
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