第13話 訓練生の部隊分け
―― あらすじ ――
騎士と模擬戦をしました
―――――――――
騎士との模擬戦を終えて再び集合すると魔装士部隊の隊長が説明を始める。
「さて、訓練生諸君。明日からの予定だが…模擬戦の結果を踏まえていくつかの部隊に分ける事になっている。そしてその部隊ごとに強化メニューをこなしてもらう」
この訓練場に集まっているのは魔装士の候補者だ。そのため剣と魔法の両方を高い水準で扱えるようになる必要がある。
そこで得手不得手で部隊として分けて足りない部分を訓練で補うとのことだった。
体験活動で厳しくやる必要はあまり無いのだが…将来、適当に入団して厳しい訓練でやめていく人をできるだけ減らしたいのだろう。
「…以上だ。明日から厳しい訓練が待っている。今日は早めに環境と体調を整えて休め。解散ッ」
「「ありがとうございました!」」
話が終わり解散を言い渡されると訓練生達はバラバラに移動を始める。
最初はこんなバラバラな感じなのに訓練が始まるとすぐに統率が取れるようになっていくんだから面白いと思う。
その分、厳しいのだが…前世の記憶で正規の騎士の訓練内容を知ってることもあり、訓練生のメニューは気楽だったりで…ちょっとお得な気分かもしれない。
そういえば訓練生の成長を見るのは騎士団員達の楽しみの一つだと聞いたな。
顔つきが変わり、訓練についてこれるようになり動きが最適化され…一人前になっていく過程を見るのは非常に楽しかった、らしい。
俺達は騎士団とは別で編成された後は、都市の外にいる事が多かったからな…教える側のことで知っているのは聞いたことだけだ。
「そういえば3人はどこに…?」
「別の部隊に連れられて離れた場所で模擬戦をしてたみたいだな」
「そっか。そうだ、リフすごかったね?…模擬戦の最中に言ってたことだけど、一緒に鍛えてたはずだよね?誰から教わったの?」
「いや、誰かか教わったってわけじゃないんだけどな。あえて言うならシミュレーターで色々試してた結果だよ」
前世の実戦の中で鍛えてきたとは言えないのがな…。
騎士団で訓練を受けていた時期もあったが…都市の外で戦っていた時間のほうが長いため今の俺の戦い方は独学に近いものになっている。
基礎部分は騎士団で使われているものと同じ技術なのだが、騎士との模擬戦で指摘を受けなかったのはその所為だろう。
「そんなことより、早く寮に戻って足りないものとか買い足しに行くぞ?」
「そんなことって…あ、訓練着の買い足しってできないかな?」
「インナーもだが、訓練着の買い足しはできないぞ。…頻繁に洗うことになるわけだし洗剤を買い足しておくか。あと手洗いの仕方を教えないとだったな」
「都市の外で洗濯機は使えないから普段から基本的に手洗いなんだっけ?」
「そこも訓練だからな。魔物は匂いにも反応するから清潔に保たないといけない」
三人には悪いが、模擬戦で目立ったのか周囲から視線を感じたので急いで寮に戻り出掛けることにした。
出掛けてきた後は部屋に籠り、部屋で荷物の整理や環境を整えることに集中したおかげか…結構すごしやすい感じにできたと思う。
次の日、俺たち訓練生は別の訓練場…魔装士用の訓練場に集められていた。
訓練場にはすでに騎士が待機しており、掲示板に名簿が貼り出されているから確認をしておくようにとのことだった。
その後、時間になると魔装士部隊の隊長が名簿の通りに分かれて待機していた俺達の前に立つ。
「訓練生諸君、さっそくだが昨日伝えた通りいくつかの部隊に分かれてもらう。今年は二名も任務への同行許可が下りた者がいる」
俺とトトキだけだったようだ。とはいえ、いきなり同行許可が出ることは割と異例に近いはずだが…やけに落ち着いた感じだな?
そういえば去年は姉さんがいたな…共に鍛錬していたから同じように最初から同行許可をもらっていた可能性があるな。
「…あとは担当の部隊長の指示に従うように。以上だ」
魔装士隊長の話が終わり部隊ごとに動き始めたあたりで、周囲を見るとメクリマ達を見つけた。
今は話しかけに行くわけにはいかないが、調子は悪くなさそうに見えるな。
「さて、君たち二人は私の部隊に配属され任務への同行も許可が出ているわけですが…」
「まぁしばらく任務はありませんので、他の訓練生と同様に訓練を行うことになります」
「そういうことです。まぁ二人は正規の騎士達の訓練に混ざっても問題ない程度には鍛えられているようなので私達と共に訓練することになりますから、このまま一緒に来てもらいましょうか」
「「はい!」」
任務が無いのは仕方ない…しかし正規の騎士と同じ訓練を受けさせてもらえるのは驚いたな。
通常は訓練生一部隊につき騎士が数人ずつ指導について、それぞれの訓練生部隊に合わせたメニューをこなすのだが…。
「ここが正規の魔装士が利用している訓練場です。今日は訓練生の初訓練の日だから人が少ないですね。普段はもう少し利用者が多いですよ」
「質問等はここにいる騎士に気兼ねなくするといい。しっかりと答えてくれるはずだぞ」
「では、二人は私達とこのまま訓練に入りましょうか」
訓練場に入ってもこちらを窺う様子が無いため、すでに通達済みなのだろう。
訓練そのものについては俺達がやっていた鍛錬が前世で覚えた騎士団のメニューを参考にしていたこともあり問題自体はあまりなかった。
とはいえ体力的にはまだまだ厳しく…最後のほうでは軽くばててしまった。
ただすぐに付いて行けるようになるだろうな。なんだかんだ言って鍛えるのを楽しんでいる自分がいるのだから。トトキも一緒だしな。
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