第4話 THE YAKIGURI WAR

こう言ってはなんだが、かよこが行方不明になってからというもの

体が軽く、気持ちも明るい

20年連れ添った夫婦とはいうが、」所詮は赤の他人である


ところで、作者は、ここまでタイピングして

この物語の細かい設定を全て忘れてしまった

メモも紛失してしまった

だからもう、思いつきで書いていくしかない


困ったなあ


そして・・・・輝く・・・・・

うる・・・・・うる・・・・・


「うるせえこの野郎!!!」


婆さんの怒鳴り声がした


気のせいではない

作者の背後には見知らぬ一人の老婆がおそろしい形相で立っていた


「どちら様でしょうか?」

作者が間抜けな様子で尋ねると、老婆ははっきりと言った

「私ゃ西村かよこ、あんたが2024年に暇に任せてでっち上げた

お話に出てくる西村かよこだ。」


暇に任せてとは失礼なんじゃないかな

いやしかし、この婆さんは一体


「私はねえ、なんとかいう穴からきたのさ。

「穴?」

人間は通常は穴からやってくるものではないのかと言ったら

物凄い勢いでぶん殴られたので黙るしかなかった


なんとかいう穴とは、婆さんの話によると

時間を自由に行ったり来たりできる穴らしい

それはつまり、時空の入り口ということか???


時空とは

時間と空間を掛け合わせたようなものか

要は、過去とか未来を行ったり来たりできるってことなのか

タイムマシンなんてまどろっこしいもんなくても

このババアのように体一つで行ったり来たりできる

そんな未来があるのだろうか


「おいババア、あんた自由に時空を行ったり来たりしてんのか?」

「自由に、ではない。今回はたまたま2024年の世界に来たのさ。」


ババアの話によると、時間、天候、気温、湿度、風の向き、そして

大量のイガグリを焚き火に放みイガグリの爆発した勢い

この条件が揃うとタイムスリップが可能らしい

爆発した勢いによってどの時代に飛ばされるかわからず

もともといた時代に帰れるかどうかもわからない


「大量の栗を用意し同じ時間、同じ天候、湿度、気温、風向きの時を狙って

栗を爆発させればいいんでないかい??」

「今のことも忘れちまうのにそんな細かいこと覚えてるわけないだろうが。」


[anzuruyori umu ga Yasushi]


作者は、ババアとともに山にイガグリを拾い集めに行った

途中、猪に追われるなどの悪シデントに見舞われたが

なんとか200子くらいのクリを集めた

次に天候と湿度と気温と風向きだが

これはもうやってみるしかないので近所の公園に行き

火を起こし、クリを日の中に投げ込んだ


予想通りにクリは爆発し

爆発音に驚いた近隣の住民に110番通報され

やってきた警察官に叱られた


それだけ




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