第3話

一階に降り、軽い昼食をとる。

トーストにコーヒー

毎日変わらないご飯。

親がご飯を用意してくれるのはとてもうれしいことなのだろう。

俺の家族は父親が大手企業の社長

母親が医者。

親はエリートだけど生まれてきたのはこんな出来損ない。

俺のことを気にかけないのはこれが一番の理由だろう。

両親が忙しい分家には俺一人。

1人でいられる時間はありがたい。

でもずっと1人は寂しいし、捨てられるんじゃないかって不安になったりもする。

毎月の生活費は俺の口座に振り込まれているから今のところは大丈夫だろう。

だが、高校を卒業したらどうする。

働けって言われるのか、家から追い出されるんじゃないのか、一日一日不安は増すばかりだ。



こんな俺が将来仕事につけるのかも怪しい。

父親のコネで会社に入社したとしても仕事ができなきゃただのお荷物。

周りからの反応が怖い。

人間が怖い。

今の俺は勉強もほとんどできないし、何か特別詳しいこともない。

強いて言うなら小説を書いているくらいだ。


小説、?

そうだ小説家になろう。

有名になるのは時間がかかるかもしれない。

でも万が一俺に才能があるのならそれを最大限活かしたい。

とりあえずさっきの超短編小説投稿サイトに公開してみよう。




急いで2階に戻り小説の修正をして

俺の小説が完成した。

「コメント機能があるということは自分の小説が人に評価されるかもしれないということだよな、」

最初にも言ったが俺はメンタルが弱い。

心無いコメントも来るのかもしれない

今まで見ないふりしていたけど俺は何かに挑戦して失敗したくないという理由でいろんなことから逃げてきた。

でもいつまでもこのままじゃ俺の人生はひどく平凡なものになってしまうだろう。

だったらここで挑戦しよう。


「俺は強くなりたい。

自分の居場所を作りたい。腹くくれ海馬爽!」


そう決心して俺はマウスの左ボタンをクリックした。

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