逢魔時に奴は来る
夕方、昼と夜の入れ替わる薄暗い時間。影はその色を濃くして、夕日は少しずつビル群の向こうに消えていった。日が長くなって、夜闇の中帰宅しなくてよくなった代わりに、今ぐらいの時分に帰ることが多くなった。帰路につくわたしに、じわじわと迫る形のない気配を感じる。足音もなく、ただただ気配が近づいてくる。だが、わたしは耐えねばならない。それなのに。
「お腹すいた……」
逢魔時の空腹からは逃れられない。
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