暗夜

 恨みたい夜がある。あの時どうして、そう問い質したい夜がある。昼間の明るい顔を引っ込めて、多分この夜の闇を限界まで詰め込んだ様な重く暗い目をして、ぼそぼそと恨み言を言いたい時が、自分にはある。言って今更何になる、こんなものさっさと捨ててしまえ!そう叫ぶ自分と、心のひび割れた所からこぼれ落ちるどろどろをかき集める手を止められない自分。恨みたい夜がある。

 あなたを、恨みたい夜がここにある。

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