第2話 私にはコハナちゃんがいれば何でも解決なの!

静寂な時間が流れる……それは一瞬ではあったが、何故か長くも感じた。


そして重い口を開け、美海はコハナちゃんに一言――


「コハナちゃんがいればそんな事どうでもいいよ~!!!」


「おい!今の間は何だったんだ!!今のいる奴の間だったろ!!?スリスリするな~!!!!」


「えへへ~照れなくても~」


「誰が小娘如きに照れるか!!!!」

――――

―――――――

――――――――――

明くる日、コハナちゃんを家に残して会社に出掛けた美海。


案の定社会の闇に揉みくちゃになっており――


「あの田中さん!例の修正まだですか!!?早くしていただけませんか!!!?」

「は~い急ぎま~す」

「先輩ここどうすればいいっすかね?」

「さっき教えたじゃない……」

「良いよねぇ津田さんは、わ・か・いから社長に気に入られて」

「あははは……」

「津田さん、10話の絵コンテのチェック終わった?」

「まだコンテすら提出されてないです……」

「早くしてよねぇ、最終的に怒られる俺なんだからさ、催促ぐらいしてよなぁ」

「はい……」

――――

―――――――

――――――――――

「ハァ……何で私がこんな目に……」


帰宅してそうそうベッドに倒れ混み、足をバタつかせる、すると台所からおやつを加えたコハナちゃんが現れる。


壁に背中を預け、だらけた格好でおやつを食べながら美海に話しかける……しかしそれは過ちであったのだ。


「……(そんなに嫌なら、そんなら奴らいなくなった方がよかろうが)」


「お前打ち上げられた魚みたいになってるぞ……ん?」


「……ちゃん」


「ん?……おい!!?」


「コハナちゃ~ん」


「ゲフッ!!やめろ~出ちゃう!!出ちゃ……ガクッ――」


美海はコハナちゃんを抱き抱え、お腹を急速に吸い始める。


「プハァ~マイナスエネルギー退散!!」


「……(なっ何なのだ……この人……間……は……)」


ち~ん……


気絶するコハナちゃんなのであった。

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