最終話 気づく事の難しさ、楽しさ

 私は今、本格的にオリジナル小説を書きはじめています。

 ツメの甘さ、苦い経験。それでも一本の物語を書ききった事に変わりはありません。初めて投稿した長編は番外編を入れて約14万字となり今もまたもう一本、別作品が15万字で本編完結をしています。


 書き切ると言う達成感、それに伴う数えきれない反省。

 良くなかった点を見つけ、次の作品ではそれを解消しようと努力をしてもまた別の部分が、の無限ループ。


 ならば完全完璧に隙の無い文章を作り上げる事が目標なのかと問われれば多分、違うと思います。きっと出来たとしても、なんにも旨味のない無機質な物語になっていると思います。


 雑味、と言う旨味をこれからどうやって見出すか。


 一度にキャラクターの全てを提示しなくても良い、物語を読み終わった後の余韻で形作られるどこかふわっとした部分もあって良いと思っています。


 この私の話はいわゆる“お気持ち”ではありますが二次創作からオリジナルに移行してきてあまりにも自分の至らなさに自分自身、今も驚いています。そんな至らなさを見つけては解消すべき目標としてちょろっと書き留めておく日々。


 気付くことの難しさはありますが読んで貰いたいから投稿をしているわけです。キャラクター設定以外に構成などもどうしたらリズムが良くなるか、などと悩みは尽きませんがやはり創作はとても楽しい……。


 脳内補完の癖からは未だに抜け出せていません。

 ●●年、二次創作をして来た年月と一年にも満たないオリジナル創作活動期間を一緒にしては駄目ですね。


『脳内補完をするな、文章として出力せよ』


 そしてそれらを上手く物語の中に散りばめられるように、が当面の目標になりそうです。



 ――おわりに。

 二次歴が長い私が気をつけている事を書き出しておきます。


 ・主要キャラクターのプロフィールは必ず作成

 ・サブキャラクターも特徴を持たせたい部分は書き記す

 ・それらを時々自らも読み返す


 ・読者の方は書き手の思い描いているキャラクターを知らない、が前提なのを忘れない


 ・それらの設定をいきなり全出しにはせず、強調したい事は小さい見せ場を設けて印象付ける

 ・定期的に読者の目線に立ち返ること

 ・特に筆がやけにノリに乗ってる時は設定や話の流れが脳内補完されている場合が多いので気を付けること

 ・面白いかどうか以前に内容が伝わる話を書けているか

 ・書き過ぎてもクドいし、端折りすぎてもいけない



 こうして挙げ出したらきりがないですがより面白い、魅力的な話を書くためにあれこれ考えるのも創作活動の中にある楽しさだと私は思います。


 ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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『脳内補完をするな、文章として出力せよ』 緑野かえる @midorinofrog

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