第2話 最初の性教育
俺は幼馴染かつ彼女の
今後の俺と舞のために、エロい意味の本番について色々教えてくれるらしい。
俺だって男だから興味はある。どういう内容であれ、しっかり聴いておこう。
「その前に訊いておきたいんだけど、
全員ケーキを完食した後、舞子さんが尋ねてくる。
…舞がこっちを観ている。ここは俺が答えるか。
「手は繋ぎました」
「……それだけ?」
「はい…」
それ以上進む勇気がないんだよ。
「そう…。だったら、初歩の初歩からスタートしましょうか」
本番の初歩って何だ?
「まずは“女”について知る事からね。わたし達の家は隣同士だし焦る必要はないわ」
会える時が多いって意味だよな、きっと。
「最初に教える事は…」
舞子さんは考え込んでいる。
初歩って事は、あまりエロくないよな。今回は期待しちゃダメっぽい。
「“おっぱい”についてかな♪」
そう言って、舞子さんは自分の胸を下からすくいあげる。
エロい内容でした! 俺歓喜!
「正志君は、おっぱいに興味ある?」
「はい! めちゃくちゃあります!!」
好みの差はあれど、胸に興味ないなんて男じゃないぞ!
「はぁ…」
舞と母さんが大きいため息をつく。
分かり合えないのが残念だよ。こればっかりは譲れないぞ。
「興味があるのは良い事ね。じゃあ、大きさはどう?」
「そりゃ大きいほうが良いですけど…」
“大は小を兼ねる”ってことわざがあるんだ。普通は大きいほうを選ぶよな。
「男の子はそうよね。けど大きいのって大変なのよ?」
「大変? 何がです?」
「おっぱいって意外に重いの。知ってた? 正志君?」
「知りませんでした…」
俺には胸がないんだから、わからなくて当然だ。
「わたしはEカップなんだけど、重さは合わせて約1キロになるの」
※他のカップの重さが気になる方は『胸の重さ』で調べてみて下さい※
「1キロ?」
大したことはないように聴こえるが、ずっとだから大変かも?
「だからね、もし舞のおっぱいが大きくならなくても責めちゃダメよ」
「ちょっとお母さん! 何を言ってるの!?」
「大きいなりの苦労があるって事ですね。舞、俺は気にしないからな」
「うるさい!!」
「バカ息子…」
母さん。独り言かもしれないけど、ちゃんと聴こえてるからな…。
「舞子さん。胸って恐ろしい存在ですね」
さっきの話を聴いて思ったのだ。
「あんたのようなスケベにはそうでしょうよ」
呆れる舞。
「両方合わせて1キロってことは、その衝撃は半端ないって事ですよね?」
「衝撃? 正志君どういう事?」
「例えばですけど、俺が何かを拾おうとしてしゃがんだとします。そんな俺の目の前で舞子さんがジャンプして、落下した胸が立ち上がろうとした俺の頭に当たったらすごく痛いと思うんですよ」
「物理的な話!?」
舞が即座にツッコむ。
「1キロが頭に当たったら痛いはずだろ? 頭はデリケートなんだから」
「…正志君は面白いわね~。おっぱいでそんな事考えるなんて」
「いや~、それほどでも~」
「お母さん変な事言わないで! 正志が調子に乗るから!!」
「今はケーキとコーヒーの後だから無理だけど、今度実際に試してみる?」
「良いんですか?」
「良いわよ。高校の自由研究に使えそうじゃない?」
「あたし、そんな内容嫌なんだけど…」
母さんの呆れた様子は変わらないまま、胸トークはひとまず終わりを迎えたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます