第44話 友との談笑
桐山のファインプレーが炸裂した。
その瞬間、副会長らしい人は急に焦りだしかと思えばだんまりになった。
(桐山ってあんなキャラだっけ?少なくとも誰かを論破するような奴ではなかったような…。それはむしろ俺だ。人の揚げ足取りとかよくしていたな~。あれで良く前の学校では嫌われなかったよな俺。)
「それじゃあ気を取り直してどこ行く?」
(スイッチ切り替わるの早すぎだろ!マジで一瞬誰が話してるのかわからなかったわ!)
「えっと、アニマルカフェ…この際動物カフェでいいや。それと、バッティングセンターと、ゲーセンだろ、ほかに行きたいとこあるやついないかな?」
『はいはーい!私気になってた映画あるんだ~これなんだけどね~」
「パニック映画か。お前こんなの見るんだな。だれか苦手な奴はいるか?いないなら映画を見に行くことにするが…」
「私は別に大丈夫です。斉坂さんと桐山君はよく二人でホラーを見に行ってるのでパニックも大丈夫なはずですよ。」
『私も大丈夫だよ。少しだけ気になっていたので楽しみです。』
一人だけ、おそらく副会長である先輩が目をそらした。
おそらくパニックとかホラーとかそういうジャンルが苦手なのだろう。
しかし気づかないふりをする。
(少しは仕返ししないとね。結構怖かったんだぞ俺…怖い…そういえばすっかり忘れていた。ストーカーの件まだ解決していないんだ。あれ?また誰かにみられている?どうしよう凄く怖くなってきた。今にも変な声で叫びだしそうなくらいだ。当事者になるって本当に精神的にきついんだな。)
『どうしたのゆう君。もしかしてパニック苦手?』
「そうじゃないんだけどな。また視線を感じたから…正直すっげー今怖いw」
笑ってごまかした。
怖いって言ってるけど大丈夫だっていう意味を込めた。
実際は違う。
確かに誰かがついてきていた。
男子のほうだった。
怖いって言葉じゃ表しきれない。思わず頭がショートしそうになった。
それでも俺は思ったより冷静だった。
ほかの生徒会の面々に伝えずにはいられなかった。
ここで本当のことをぶっちゃけてしまったら相手がどう出るかもわからない。
無理に逆上させてはいけない。
『本当に大丈夫?あと視線ってもしかしてスt…』
「そ、そういえばさ順番どうする?ほら行くとこ決まったならそっちも決めなきゃじゃん。」
(セーフ…何とかNGワードを言わせずに済んだ。確かに男子一人だけだったらここにいる男子メンバーだけで抑えられるけどな?もしストーカーが凶器持ってたらどうすんだよ!?本当にヒヤッとしたわ!はあ。少しだけ恐怖心は薄れたからいいのか?よくはないな…)
「そうだな…今8時半だろ?開いてる場所はないから、先ずは優がやりたいようにすればいいんじゃないか?今日誘ったのも優なわけだし…」
『じゃあ、この公園ぶらぶらするってこと?』
「まあ、そうなるでしょうね。」
『私はそれでいいですよ。」
「じゃあ9時半くらいまでぶらぶらした後、映画行こうよ!ちょうど開店時間の上映あるからそれ見よ!』
『で、映画見終わったら、11時半ですよね?その後適当にご飯食べて、次はどうするの?』
「そこから近いってなるとゲームセンターか。じゃあ次はゲームセンターかな。」
『それで3時くらいにアニマルカフェですね!楽しみ~』
「その後残った時間でバッティングセンターって感じかな?みんなって結構遅くまで残れる?」
『私はバスで帰るから大丈夫だよ!』
「ほかの皆さんはたしか駅周辺に家がありますよね。わたしは門限があるので途中で帰ると思います。」
『私も大丈夫だよ。』
「『それじゃあ決まり!』」
(桐山と美咲って性格似てるよな。本当にお似合いって感じで…やめよう何か辛くなる。)
「オッケー。なら予定は決まりってことで。とりあえず散策しようぜ。俺ここ来たことないから楽しみ!」
「優は転校してきたからか。でも同じ県にいたわけだよね?一回くらいは来てると思うけどな…」
「どこか出かけるっていったら大体東京だったからな…」
といっても、親戚の家とか諸々が東京にあったのでその都合で出かける定番が東京になったのである。おかげで電車で酔わないようになった。
三半規管が大幅に鍛えられたのだろうか。
『ゆう君!あっち見て!ソフトクリーム!私食べたいな~』
『私も食べたい…いいですか?』
「ハイハイ。分かった分かった。二人とも何食べる?」
『私はベリーミックス!これは外さないもん!』
『このマンゴーソフトクリーム食べたいです…本当にいいんですか?』
「こうやって遊ぶのが普通じゃないのか?」
『そうだよ~?あ、会計お願いね~』
「ヘイヘイ。あ、ローペイで。」
ローペイ、正式名称ロータスペイ。
全国的に使われている電子マネーである。
たまにある古めのカフェとかでは使えないが、ほとんどの店で使えるので無駄に重い財布を持ち歩かずに済む。数年前に普及して以来ずっと愛用している。
『これおいしいよ~食べる?』
「いや、やめとく。てかナチュラルに間接キスを進めるのはやめろよ。俺じゃなきゃ勘違いしてるぞ?」
『え、あっそのこれは…そんなつもりはなかったから!』
美咲さんが叫んだ。
何もそこまで叫ばなくてもいいだろう。
もしかして俺のことを意識した?
それはないか…
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『…』
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失礼します。
小説の名前が微妙なので、変えようと思っています。
それだけですが、一応報告を兼ねて伝えておきたいと思います。
まだ、名前は決まってないのですが、来週までに変わる予定です。
本当にそれだけです。失礼しました。
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