第17話
え、なに?
まだなんかあんの?
「はい、大変申し訳ないのですが、、、そのぉ、、、不具合を直すのに少し時間がかかりまして、、、。」
あ、なんだ。
それだけか。
って、、、。
なんか今まで規模がデカイ話してたせいで小さく感じるけど、それってつまり現実世界の私は意識を失い続けることになるってことだよね、、、。
「その通りです。」
なるほどね、、、。
でもそれは仕方ないよね、、、。
私は強くなりたい。
ガレスを守りたい。
ガレスをもう悲しませたくない。
ごめんね、ガレス。
少し時間がかかるみたい、、、でも絶対あなたの傍に戻るからね。
「決断されたみたいですね。それでは今より修復作業を始めます。その間暇だと思うのでお話しましょう。」
そう言ってにこりと微笑む女神。
ふつくしい、、、、。
はっ!
やばい!メロメローされちゃう!
「ふふふ。そんなことしませんよ。」
それから女神様と色々話した。
もちろんこの世界のことだ。
私が元いた世界のことは言えない決まりがあるらしい。
魔法の使い方とかも教えてもらった。
そんな感じで話してたこと、、、えーー、、、何時間だろう?
「約8時間です。」
、、、らしい。
そしていよいよ修復作業というやつが終わったらしい。
「では、これからあなたを元に戻したいと思います。」
おぉ!
いよいよガレスに会えるんだね!
楽しみだなぁ、、、。
「あの方はずっとあなたの意識が戻ることを願っていたので、きっと喜ぶことでしょう。」
え?ガレスが?
私のことを?
そっか、、、そっか!
なんだか嬉しいなぁ。
なんか、、、心がポカポカ温かい、、、。
なんでだろう、、、。
「ただ、今までの経験値が溜まっていて、一気に進化することになると思います。慣れるまで少し時間がかかると思います。」
え!?
あ、そんな感じなんだね!?
な、るほど、、、。
それは時間がかかるかもなぁ、、、。
「それと、お詫びにこれからきっと役に立つスキルを与えますので、後程確認してみてくださいね?」
え、あ、なんかありがとうございます。
それにしても、、、役に立つスキル?
なんだろう、、、。
「ふふ。それは確認してみてからのお楽しみです!」
はうっ!
心に、、、心に何かの衝撃がっ、、、。
「時間になったようです。ではあなたのこれからに幸あれ。」
え、そん、、、なきゅ、うに、、、、、いわれて、、、、、、。
スーッと意識が遠くなっていく。
そしてハッと目を覚ますといつもの宿にいた。
どうやら私はベッドの上にいるみたいだ。
そして目の前にガレスがいる。
ガレスだ!
嬉しい、、、な?
え、ガ、ガレスが泣いてる!!
え、どうしたの!?
だ、大丈夫?
な、泣かないで?
そう思ってガレスに近づくと涙をペロリと舐める。
少ししょっぱい。
なんだか驚いた顔をしてる。
自分が泣いてたことに気が付いてなかったみたい。
全く、、、ガレスは仕方ないなぁ。
え、、、。
ガレスが私を抱きしめる。
まるで私の存在がそこにあることを確かめるように。
手を震わせながら、私をゆっくりと撫でる。
その感触がなんだか久しぶりな気がする。
ドクンドクンと心臓の音が聞こえる。
これはガレスのだろうか?
それとも私の?
でもなんだかその音が心地よくて、その音に身を任せた。
そんな風にしてると私のお腹から音が鳴る。
ガレスがそれを聞いて笑った。
笑うなんて失礼な!
レディがお腹を鳴らしちゃったらスルーするもんでしょ!
そう抗議の声を上げる。
相変わらず「キャンキャン」とした声だった。
まだ進化してないみたい。
いつになったら進化するのだろう。
そう思いながらガレスと一緒にご飯を食べて、一緒のベッドに横になる。
なんだか疲れてすぐに寝てしまった。
朝目を覚ますと目の前にガレスの顔があった。
私の方が先に起きたようだ。
スゥスゥという寝息をたててるガレスを眺めているとその視線を感じたのか、ガレスが目を覚ました。
少しぼんやりしていた目が見開く。
なんだか私を見て驚いているみたい。
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