第6話

「えっと、、、従魔登録、ですか?」


唖然とした顔をしながらメガネをかけ直す受付嬢。


「そうだ。賢いからすぐ終わる。」


そう言って私の頭にポンと手を置くガレス。

そして、その言葉に驚愕している様子の受付嬢。


「あ、えっと、はい。かしこ、、まりまし、、、た。」


驚愕していてもしっかり業務を行う受付嬢。

資料を持ってる手が少し震えてますけど、大丈夫そですかね?


それから簡単に言う事を聞くかどうかの確認と害があるものかどうかを確認する玉(ガレス解説)で見られたりとか色々行った。


そして、無事にテスト?みたいなのは終わり、ガレスが書類を書くと首輪を渡された。


なんかの革で出来たちょっと無骨な感じでちょっと硬そうなザ首輪って感じの首輪だった。


ガレスもそれを受け取って、私に嵌めるのかと思った。

私は別に良いと思った。


けど、ガレスは首輪を手にしたが、私に嵌めないで首輪をじっと見る。

どうしたんだろう?


「、、、首輪はこれしかないのか?」


ガレスがじっと首輪を見ながらそう受付嬢に聞く。


「えっと、、、そのようですね。ギルドにあるのはそれのみになります。ですが、店に行けば色々あるようです。ちょっと値は張りますが、、、。」


少し申し訳なさそうに受付嬢がそう言った。


「、、、そうか。」


ガレスが1つ頷きながらそう言った。

そして、私の方に目を向ける。


「すまない。今はこれしかないようだから、これで我慢してくれ、、、すぐにもっとマシなものを買いに行こう。」


無表情だけど、その瞳は揺らいでいて、まるでルビーのように輝いて見えた。

そしてガレスは優しい手つきで私に首輪を嵌める。


「、、、痛くないか?キツくないか?息できるか?」


畳み掛けるようにそう聞いてくるガレス。

心配し過ぎだとも思うけど、その心配が嬉しいとも思う。


「キャン!」


だから、ガレスが安心するように元気良く返事をしてガレスの胸に飛び込んだ。

動じることなく易々とそんな私を抱きとめる。


「大丈夫そうだな。まだ時間がある。買い物しながら帰るぞ。」


そう言いながら抱っこしている私を撫でる。


「あぁ、そうだエレナ。」


エレナ?

あぁ、受付嬢の名前なんだ。


??

なんか少し胸がチクって、、、なんだろう?

、、、まぁ、いいか。


「はい?何か問題でも?」


受付嬢もといエレナさんがそう応える。


「すまないが、さっきの首輪を売ってる店紹介してくれ。」


そう言うとエレナさんが「少々お待ちください」と言って1枚の紙を出してきた。


そこには何個か名前が書いてあった。

どうやら店名リストのようだ。


「、、、すまない。助かる。」


そう礼を言ってガレスが紙を受け取る。

そしてそのまま出口へ向い、外へ出る。


外へ出るとガレスがゆっくりと宿に向い歩き出した。


「今日は疲れただろうから、帰って休むか。腹減っただろ?なんか買ってって食うか、、、何が良い?」


そう言われて、確かにお腹が空いてることを自覚した。


少し鼻をひくつかせると嗅ぎ慣れたに匂いと嗅ぎ慣れない匂いがした。

両方ともすごく美味しそうな匂いがして迷っちゃうなぁ。


それから少しぶらぶらしながら気になった食べ物を数点買ってもらった。


果物屋でピンク色のやつと黄色のやつを、甘タレがかかってる肉の串焼きを買って貰った。


それを持ったまま無事に宿に戻った。

しばらくしてから買ってきたご飯を食べると2人でゆっくりとした時間を過ごし、2人で一緒のベッドで寝た。


朝は朝日の明るさと熱さで目が覚める。

ガレスはまだ寝ていた。


寝ているガレスは眉が寄っていて、元々怖めの顔をしているのにもっと険しい顔になっていた。


少しすると目がゆっくりと開く。

そして目があった。


しばらくすると寄っていた眉が元に戻る。


「、、、おはよう。リア。」


心なしか柔らかい表情でそう挨拶をするガレス。

だから私も、、、。


「キャン!」


そう元気良く挨拶をした。


















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る