ただそれだけ

喧騒のあと

待ち遠しかった今日が終わった

明日からどうしよう

振り出しに戻った人生迷路


「終わらないものは無い」

終わらないものは無い

だから困るんだ

朝日が昇れば僕はまた名も無き人だ


何者かになりたかった

言葉を綴れば何かになれると思ってた

幸福への憧憬を文中に散りばめて

手に届かないからこその綺麗な万華鏡


空白

空洞

虚無

空虚


その言葉のどれにも当てはまらない僕の身の上

いつか死にたいと思ってた

死にたいとすらも思わなくなった

それが良いのかどうかはもう分からない


ただ一つ言えることは

今日も僕は死にきれず生き長らえた

こうして名も無き詩を書きなぐっている

ただそれだけ


ただ、それだけ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る