遥か
いつまでも永遠だと思ってた
僕の好きだったあの場所とか
色濃く覚えてるあの店がずっとあるって
「いつかまた行こう」かいつか果たせると
偶然見た郊外のアウトレットの閉鎖記事
その写真はいつかの僕が行った場所で
そういや確かにこの前テナントすっかすかだっけ
嗚呼ついにか、って思ってさ
そんな幼少期に思いを馳せる曲を聴いてたら
いつの間にかあの頃に戻ってたっけさ
秘密基地代わりの部屋のロフトに湿気たガレージ
妙なセピア色の中学校4階の廊下と寒い通学路
あん頃にはもう戻れないんだもんな
色んなもん手放してきたけど、やっぱ寂しいわ
「いつまで引きずってんだ」ってそりゃそうだべ
どんな思い出だってそりゃ俺の思い出だもんよ
チェーン店がろくすっぽなかった街だって
新幹線通った今じゃチェーンだらけなんだってな
もう俺が知ってた頃の街じゃねえもんな
10年経ったんだもん、そりゃそうか
「童心忘れべからず」って言ってたっけな
童心忘れたとは思ってねえけど
もうあの頃には戻れない
あん頃信じねかった、今じゃそれが現実だもんな
それじゃあまた連絡するわ、って
そう言ってからもう何年過ぎた
今じゃ縁遠いあの街たちに
未だに感傷、未だ迷子
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