第9話「新しい朝とわたし。」

ユン「アダムさん、そろそろ未来さんが起きる頃じゃないですか?」


そうかも。カレーを食べてー…そのあと何をしていたのかは知らないけれど、

未来さんが0時までに寝たとして…。

…でもわたしの経験だと人間の女性のあのくらいの年頃って

肌がどうのと言いつつ夜更かししてるからな~。

…でもわたしの経験と時代が違うしなぁ。起きてるのかなー…?


ユン「いつも未来さん、だいたい決まった時間に起きてますよ。

   ルシェさんがうるさいですから。」


ああー。毎日ここに居るユンちゃんが言うなら間違いないでしょう。

じゃあ、わたし何やってたらいいかわからないし。

お伺いに行ってきます。


ユン「アダムさん、空いてたらまたお話ししながら

   島のお手入れしましょうね~。」


そしてまた歩いてあの森の温室へ向かう。

気付かなかったけど表札がある。” 水主町 ”…。

” かこまち みき ” さんに

” かこまち ルシェ ” だったのかな?仮称ウリエルもそうならば。


ルシェ「知ったな!!」


わああ、おはよう!また突然くるんだからびっくり!!

それでもう、別に知って良かったんでしょう!?


ルシェ「うん、知ってくれて構わない。朝ごはん始まってるから早く来る!」


朝ごはんもちゃんといただけるんだ。やったぁ。

今朝は小さ目色んなパンにコーヒーと、サラダにヨーグルト。

未来さんがカレーのあとは軽めが良かったらしい。


未来「で…判定が終わったようなので…。

   わたし達の本当の名前を、今明かしましょう!」


あ。はじまった。

え、そうなんですかー。わあー。


未来「まず、元イブと名乗っていたわたしは、かこまち みき!

   これから未来で構わないわ。

   かこまち、というのは加子、であって水夫もかこ、とも読むのよ。

   それで昔に水夫の集ってた町があって…地名の苗字なのよね。」


ほほー。そうだったんだー。じゃあ未来、これからもよろしく。


未来「それで今朝の料理も作ってくれた、元ペネムは、リオ。水主町リオ。

   いつもここに居て家事をやってるわ。」

リオ「よろしくお願いいたします。」


よろしくお願いいたします。家事担当かー。丁寧なメイドさんタイプだなー。

わたしも昔はそうだったんだけどなー。丁寧な、とは違うけど…。

戦闘ロボよりわたしもそっちが良かったなー。


未来「それでそっちの元ウリエルはルシェ、といいます。水主町ルシェね。

   幼馴染の天使かな。ずっと居たもんね?」

ルシェ「まあ、あたしが未来のお姉さんみたいなもんですよ。」

未来「はいはい。ルシェはそれで、わたしが18才になってこの世を去るまで

   毎日遊んでくれる事になっているのよね。」


ウリはルシェ…はいはい。

… … …18才でこの世を去る??


未来「ええ。わたしを最後に、ようやく地球から人は居なくなるわけね。」


ど、どういう事なの…。


未来「地球人類全員がアストラルプレーンに行くのよ。」

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