星の花君にみせたし黄水仙

※ほしのはな きみにみせたし きずいせん


一人で歩いていたら、黄色い水仙を見かけた。


……絵に描いた、黄色い星みたいだ。


いや、それでも。夜空にきらめく星たちには、かなわないな。

少し前の僕なら、きっと、それでおしまい。


いや、そもそも、黄色い水仙が星に似ているなんて、思いもしなかったね。


それなのに。


黄水仙を君にみせたい。

黄水仙にみせられた君を、みたい。


そんなふうに、思っている僕。


そんな僕に、すごく驚いているよ。



※みせたい、には見せたい、と、魅せたい、を掛けております。


※季語は、黄水仙です。


黄水仙の詩には有名なものもありますが、星大好きな彼は多分、それを知りません。知っていても、思い出してはおりません。


ただ、絵本や、絵に描かれた星に似た、黄色い水仙を思い浮かべた。

偶然見かけた花に、そんなことを思う自分。


……意外だけれど、不快ではなくて、むしろ。


とにかく、あの子にこの黄色い花をみせたい。星に似た花を、みせてあげたい。


そんな気持ちです。





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