24 勉強会?

昨日の一件から一夜明けた。


ピンポーン


「おっはよ~!まこっちゃん!」


「おはよ!誠~!」


「おはよ……二人とも」


昨日の勉強会をしたばかりなのに今日も勉強会だ。昨日と違う点は華恋がいるということ。


「昨日、深くは聞かなかったが今日の目的はなんだ?勉強会という名目を使って二人が何かをしようとしていることは察しがついているぞ」


「まあまあ落ち着けって誠~まずは中に入れてくれ~」


「はあ……まあいいよ。入って」


「「お邪魔しま〜す!」」


二人がリビングに行くと、


「あ!おはよ華恋ちゃん~!もういたんだ~!」


「おはようございます。勉強会という事でしたので先に来て勉強をしようと思いまして」


「あ~そゆことかー!」


さて と一息をついて夏川が口を開く。


「ごめんね華恋ちゃん。今日は勉強をしにきたってゆうより~華恋ちゃんと仲良くなるために来たの!」


そう言われた華恋は驚く。


「私と仲良くなるため……ですか?」


「うん!そうだよ~!昨日も沢山話したけど今日はもっと話したいなーって!あ!でも勉強はちゃんとするよ!?」


「そ、そうですか。わかりました」


「夏川さんが来た理由はわかった。なら蓮はどうして来たんだ?」


「彼女が勉強しにいくってゆーのに彼氏が何の理由もなしに遊び……じゃなくて勉強しに来たらだめなのか?」


さっき何か聞こえた気がしたが、誠は無視をすることにした。


「そんな建前はいいから早く教えろ。追い出すぞ」


そう言われた蓮はわざとらしく


「きゃ~!こわーい!一ノ瀬さん助けて~」


と華恋にバトンパスをする。


「そ、そんな厳しい言い方しなくてもいいのでは……?」


「華恋……そっちの味方するだね……」


落ち込んでいる風を装って誠は言う。


「い、いえ!私は誠くんの味方です!」


その反応を見た二人が

「ほうほう。これはこれは……」


「お主も感じましたか?蓮さんや」


「うむ。結城家は安泰ですな……」


その会話が聞こえた誠は


「なに馬鹿なこと言ってるんだ……まあもういい」


そうして一区切り会話を終わらしてから一旦勉強を開始した。


少し経ってから夏川の集中力が切れだして華恋につっかかるようになった。


「ねぇねぇ華恋ちゃん。私もっと華恋ちゃんのこと知りたいなあ〜!」


「わ、わたしの事ですか?」


「うんうん!なんか華恋ちゃんすっごくモテるのに色恋沙汰の話まったく聞かなくてさあ~実際どーなの?」


とニヤニヤしながら夏川は聞く。誠はそっと聞き耳を立てる。


「……どうでしょう。今まではそんな事考えた事がなかったですね。昔色々あったので……」


そう返した華恋に対して夏川は察してこの話題を終わらせる。


「そっかそっか~いい人見つかればいいね〜!てか華恋ちゃんわたしのこと夏川さんって呼んでるよね~?夏希がいいなあ!わたし」


「なら夏希さんってお呼びしますね」


「うん!ありがとう!!」


その後も親睦を深めるためにゲームをしたり勉強をしたりと忙しい一日になった。


華恋と夏希は今日で結構距離が縮まったのではないかと思うが、華恋が夏川に対してどう思っているのかは後で確認が必要だと考えた誠であった。


解散間際、蓮は誠の耳にそっと近づき一言添える。


「頑張れよ誠」


そう言われた誠は慌てて


「ばか!ちげぇよ!」


と返したのであった。


二人が帰った後、誠は華恋に話しかける。


「今日はあんまり勉強は捗らなかっただろ?ごめんな」


「いえ。テスト範囲の復習も終わっていますし大丈夫ですよ。それに楽しかったです」


その言葉を聞いた誠は安堵した。


「それならよかったよ。夏川さんは少し距離感が近いから嫌なことは嫌ってはっきり伝えろよ」


「はい。でも夏希さんも気を使ってくれているので大丈夫です。誠くんはやっぱり優しいですね」


「……ふん」


「照れているんですか?」


華恋は煽るように言ってくる。


「照れてないし」


「ならそういうことにしておきます。さ、今から夕食作るので待っていてください」


こうして慌ただしい土日を乗り切ったのであった。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

すみません。昨日と今日は1話しか更新できませんでした!明日からはもう少し更新していきたいと思っております!

いいねやフォロー、応援コメントお待ちしています!☺️誤字、脱字などの報告やアドバイスはすごく助かっています!それと星をつけてくれるとありがたいです!

今後とも応援よろしくお願いします😊



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る