遊び〜本文(本扉)

静かな図書室で僕と君は本を読んでる。

今は長い授業が終わった放課後。

周りの喧騒から抜け出してこの図書室に来た。

別に話すのが嫌いなわけじゃない。

でも、そこまで速く会話はできない。

本は待っててくれる。

いつまでも…

だから本を読む。




入学した日に見つけた僕の居場所。

こんな僕を魅了した。

それがここ。

中学の時より広くて使いやすい。

それがここ。

中学の時より長く居ていい。

それがここ。


頭がいいからって特に考えてなかったけど受かったから来てしまったこの学校。

でも本当はここの図書室が好きだからってだいぶ頑張った。

僕だけの秘密、この学校。

自分を知る人は居ないこの学校。

何もかも違うこの学校。

新しい毎日、この学校。

でもいつもの日常、この学校


みんなはわいわい、がやがや自分のことをアピールしている。

ついていけはするけど少し疲れるこの雰囲気。

でもそんな中しっかりとそこに居てくれる変わらない友達。

それが本。

自分の世界に入れる。

それが本。

決して友達がいないとかそういうわけではないけど、一番付き合いやすい。

それが本。

辛い時は励ましてくれる。

それが本。


中学の時は小学校の時からのやさしい友達が機を伺って話しかけてくれた。それにはちゃんと答える。

それが僕。

別ににぎやかなことが苦手な訳では無い。でも必要なとき以外安全な方へ行く。

それが僕。

一部の人は変な目で見るけど別に僕はありのままでいる。

それが僕。

でも本当のことは本と一緒に胸の本棚に隠してる。

それが僕。

でもあのときのことはまだ覚えている。

それが僕。



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