第1話⑬

ランプライトは自分の言葉にウンウンとうなずいた。

「そっこで、先生たちに代わってボクが課題を出しちゃうよォ!君が課題を合格することができたら!大サービス!」

ランプライトは自らの胸をドンと叩く。そのせいで、胴体部分の火が周囲に飛び散ったので、リナリィ達は慌てて距離を取った。

「ボク自ら、リナリィ君を一つ星にするよう、推薦状を書いちゃうよォ〜!大魔道士マーリン・ルーカス・ランプライトのお墨付き!一ツ星はもらったも同然!ヤッタネ!」

「マジか!」

リナリィは興奮してろうそくに飛びついた。そんなリナリィに赤々と燃える顔をグッと近付けて、ランプライトは顔中で笑顔を作ってみせた。

「やるゥ?」

「やりますよ!課題さえやれば一ツ星にしてくれるんですよね?そしたら校外でも飛べるじゃないですか!」

「いいね〜、即断即決!」

「ちょ、ちょっと待ってください!」

それまで後ろで様子を見ていたナタリアが、リナリィとランプライトの間に割り込んだ。

「あ、あの、ランプライト先生。先生自らいち生徒に星をかけて課題を出すなんて、ほかの生徒に不公平ではありませんか?」

「そうだね~。ナタリア・ドラゴミロフ、キミは正しい!とっても正しく、公正だ」

今度はランプライトは、ナタリアの顔をじっと見つめた。

「ただ、ボクはキミ達の級友を、キミ達と同じ学校生活を送れる場所まで押し上げようというのさ。キミの言うとおり機会は公正であるべきだ。だが、平等さも同様に等しく与えられるべきだ!と、ボクは思うわけです」

「……分かりました。校長先生のお考えであれば」

そう言って、ナタリアは引き下がった。

「だからリナリィ君には、めちゃんこ難しい課題を出すのでガンバッテネェ!ナタリア君とクロエ君にも手伝ってもらわないとクリアできないだろうから、3人で協力して取り組んでちょうだい!ということで、コールマン先生!」

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