第8話
会話を終えて僕と裏口で待機していた忠宗は部屋の中に招かれ美味しい珈琲をご馳走になっていた。「外で待たせている可愛らしい巫女さんも呼んであげなさい」と見透かされたので不本意ながら平坂も加えて美味しい珈琲をご馳走になった。テレビをBGMに談笑をする僕等。特に学者先生は忠宗の礼儀正しさを気に入ったらしく、是非とも大学に進学しなさいと何度も言っていた。
その気にも留めないテレビが言う。
「昨夜未明。新遠野市に暮らす女子高校生が変死体で発見されました。被害者は藤堂彩さん。十六歳。死因は_。」
平坂を除く全員がテレビに釘付けになった。
藤堂彩。
僕を自殺に追い込んだ、アジテーターの一人であった。
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