スポット6 (トーテムポールの前)

電話の男性:『これは……ワシ?太陽、ビーバー?そうか!こらは姉妹港ポートランド港からの贈り物か……』

電話の男性の指示通り最初に触れた木の柱(トーテムポール)の前に来るとジジジジと異音を流していた携帯から急に電話の男性がそう言った。


謎の少女:『ねえ、お姉ちゃんはそこで何してるの?』

スーと体に寒気が来るような低く恐ろしい謎の少女の声が聞こえた。

気づけば電話は繋がっているはずなのにあの男の声も異音も無い。

陽気な謎な音楽と謎の少女の暗い声しか聞こえない。


<謎の少女は自分から離れた新しいお姉ちゃんが戻ってきたことに嬉しさと疑いをもつ>

謎の少女:『ねえ?……もしかして……知ってるの?この木の柱を?答えて……』

少しだけ謎の少女の声色がさっきより和らいだきがするが、以前として悪寒を感じる。



電話の男性:『そう!トーテムポールだ!』

急に電話からさっきの電話の男性の声が流れた。




<謎の少女は質問に正しく答えたことに少し嬉しく思い、さらに確かめたくなった>

謎の少女:『ふーん、そう、そうよ、これはトーテムポール。じゃ、この音楽は?』

また少しだけ謎の少女の声色が和らいだ。


電話の男性:『ネーティブアメリカンのだ!』

また電話の男性が通信環境の悪い中で単語だけ答えてくれる。


<謎の少女はまた質問に正解されて驚き、またさらに確かめようとする>

謎の少女『え?あれ? じゃあ、このトーテムポールを贈ってくれたのは?』

もう悪寒は感じない程度に彼女の声色は和らいだ。


電話の男性:『ポートランドだ!』


謎の少女:『ああ、そっか。お姉ちゃんは覚えてくれたんだね、ここと、ポートランド港が姉妹港だって。ありがとう。もう、ここはあなたには必要ないね。うん、トーテムポールに触れてみて、元の世界に戻してあげる』

謎の少女の声色はとても満足そうだった。


(木に少し手を当てた音)

トーテムポールに触れた。




謎の少女:『覚えていてね。私、お姉ちゃんのことずっと見てるから……もし、また忘れたら……また遊ぼうね……』

何処からかまた謎の少女の醜い声でそう囁かれた。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

千葉ポートパークへの贈り物を知ってますか? ライカ @rururu1123

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画