第3話 カラオケランチ


カフェ☕️から移動して、愛梨のリクエストだったカラオケに来た。今回ゆっくり話したいと思っていたし、愛梨のリクエストもあってフリータイムにしている。今日はきちんと愛梨に俺の気持ちを伝えたいと思っている。


愛梨はさっきと比べて笑顔も見られ、俺は少し安心した。カフェではコーヒーを飲んだだけで、お腹も空いていた。メニューを選んでランチにしようと話していた。ここのカラオケ🎤は、ドリンクバーもあり、俺達も成人しているのでアルコールメニューも頼める。メニューも充実しており、高校時代もよくここに来た。


「愛梨、少し元気でてきた?」

「陽樹に話を聞いて貰えて、お陰様でね。ありがとう。」

「なら良かった。何食う?」

「うーん、ピザでも一緒に食べる?マルゲリータとミックスでいい?あと大根サラダ。」

「おう。したら俺はカルボナーラとミートソース頼むからシェアするか。」

「賛成(*>∇<)ノ、あとは摘めるもので唐揚げとかフライドポテトでも頼んでみる?」

「いいな。」


3年付き合った俺達は、お互いの好みをよく分かっていた。お互いの好みのものを頼むのは自然の成り行きだ。そして俺の気持ちを伝えるのは、今しかないと思った。俺は愛梨の目を真っ直ぐに見つめて、切り出した。


「愛梨、実は俺からも話があってさ。」

「うん、なぁに?」

「愛梨、今までごめん。俺の短所でもあるんだけど、ストレートに言う所があったろ?それでお前のことを沢山傷つけてしまったんじゃないかって思うんだ。ごめんな。」

「そんな事もあったね。でもね、それも陽樹のひとつの個性だと思うの。ストレートに言われてそりゃ傷つく時もあったよ。だけど陽樹はさ、根は優しい人だと思う。だって、陽樹は人を陥れる事は絶対しない人なのも知ってる。相手の事を思うからこそ、厳しい事も言うってわかってる、だから好きになったんだよ。」


その真っ直ぐな眼差しをみて、もう離したくないそう思って、気がついたら俺は愛梨を抱きしめていた。


「愛梨、俺はずっと後悔してたんだ。ごめんな。これからはお前の支えになりたいと思ってる。別れてからもずっとお前のこと、忘れられなかった。もう一度、俺達やり直せないかな?」

「私もずっと陽樹のこと好きだったよ。私も今日、そう言おうかと……んっ」


そして俺達はそのまま愛梨に唇を重ねた。そして、彼女も同じ気持ちだったことが嬉しかった。もう離したくない、ずっと傍に居たいと思った。

ここからが再スタート。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る