第15話 3戦3敗
「えぇ...こんなにも早く帰ってくるとは」
「焼き芋を買って参りました..10個も自腹で」
「まぁまぁ...金欠の出汁として頼もしいよ」
「そうですかお嬢様ぁ..!そんなに出汁を煽ったら当たりますよ」
「何言ってるんだ」
そう言って私は菊金先生から焼き芋10個入って居るビニール袋を奪い取った
「あーそうだ..ゲーム部の顧問である菊金さん!」
「先生が無くなったぞ..ゲーム部って..まさか」
「あっはい..入部しました」
「どぉおしてだよぉおおっぉ」
「大丈夫ですよ..夜崎も一緒に入部したので」
「どぉおしてだよぉおおっぉーーーッッ」
「まぁそれは置いといて」
「置いておけるかぁああああああ」
「来週にあるクラブ対抗戦のゲーム内容と対戦相手を教えろ..これは命令だ」
「えっ..なっ..急にどうした」
「まぁ..この話はメールで話そうか」
「えっ..追いつけない...話が!意味が!」
「そろそろ私は部室に戻るけど」
「一応..ゲーム部の顧問なんで...私も一緒に」
「あっ..はい」
私と菊金と一緒に部室に戻った
ソーシャルディスタンスを保ちながら
「チェクメイト」
「えぇ..3戦3敗..ダトッ」
「えぇ.弱すぎます...よわよわです」
「うっウルセェ」
あータイミングよく負けたな夜崎のやつ
焼き芋を食べながら部室のドアを開けた瞬間夜崎と部長のチェス試合が終わった
あの短時間で3戦..しかも全部負けてるし
うぐっ
何だこれ...何だよこれ
腹が..痛い..物凄く痛い
なんでなんで何だ
腹がぁ
うぅ
「トイレ...行ってくる」
「さっき行ったばかりだろ」
「..ぷっ」
え...あいつ..あの菊金の野郎
一番より安い焼き芋に薬を入れやがって
まさか..さっきの「出汁を煽ったら当たりますよ」って..やられた..やり返してやる
そう言って私はトイレへと一直線に走って行った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます