第8話 焼き持ち


焼き芋...焼き芋...焼き芋

焼き芋焼き芋焼き芋焼き芋焼き芋焼き芋

この食べ物の為に生きていると言っても過言じゃ無い..!


「店主!焼き芋!20個だ!」

「今日はそんな少なくても良いのか...?」

「あぁ..あまり血を見た日は焼き芋を食べ過ぎないと決めているからね」

「そっそうか」

「賭博もしすぎは良くないからなー」

「大丈夫ですよ焼き芋を食べる数並に抑えていますから」

「へっへぇ」


店主から焼き芋を受け取り

10個の焼き芋を夜崎に渡した


「あっ家来るか?夜崎?」

「お前..仮にも女の子だろ..」

「何だ?何かまずいことでもあるの?」

「いや..普通の中学女子は部屋に男を誘い入れたりはしないよ」

「なんで?何か悪い事でもあるのか?」

「いっいやぁ」


何だ?何が悪いんだ?

???


「夜崎..この学園生活で何を目標にするんだ?お前は?」

「うーん...復讐かな」

「へぇ..復讐か..賭博でやるのか?」

「あぁ..」

「相手は誰なんだ?」

「さぁな..それは言えないよ」


そう言って夜崎は焼き芋を手に取り一つ食べ始めた


「夜崎..私の焼き芋を」

「あっ」

「まぁ..許してあげますよ」

「流石に命だけは..え?」

「今日の活躍..まぁその焼き芋は奢りだと思っていいぞ」

「おっおう」

「入業式の時..学校のサイコロとインチキサイコロをすり替えた事は感謝してるぞ」

「へぇ..お前も感謝って言葉を知っているのか!」

「へぇ..なるほど..指の2本を賭けたいと」

「いやぁ冗談ですよ冗談...はは」

「私も冗談半分ですよ」


私は焼き芋が入っているビニール袋を夜崎に無理やり持たせた


「命より重いと思えよ」

「はは..ははは」

「なぁ夜崎...今何ポイント持っているんだ?」

「3億です..3億ポイントです」

「まぁ..そうだな..去年の冬休みの大会で優勝したからな..お前」

「そう言う綺咲は何ポイントだ?手持ちの」

「2桁だ..2桁」

「億..やばいな..やっぱ」


70ポイントしか私は持っていない

今日勝った約9億のポイントは何処に行ったかって?

くくく..取引バンクに預けた

取引バンク

まぁ..ポイントを物に変えて保持する銀行

信用は..大手の物よりかは私は信用している


「なぁ..夜崎..先生を殺すゲームって何がいいと思う?」

「...ブラックジャク」

「........」


ブラックジャクか..

単純なイカサマをどうバレずに行うかが鍵のゲーム

ポケットに1からキングまでのカードを仕込むのは難しい

制服を今日の夜にイカサマに変えてみるか


「ブラックジャクで決まりだ..明日の放課後に始めよう..お前にはプレイルートをメールで送る」

「おっおう」

「なら今日は早く家に帰ることにするわ」

「え?わっわかった」

「焼き芋持ち係..またの名は夜崎よ..家まで送ってくれると嬉しいわ」

「いや逆だろせめて..なぁ..」

「焼き持ち..よ!」

「略すな」

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