第7話 一条死す



「うっうぐ」

「喉だ..喉をさせ」

「いっ...いや」

「逃げられない..法律...憲法が決めた事だ..賭けに負けたらそのルールに乗っ取らなかった場合即死刑..自由民主会の娘ならよーく分かっていることだ」

「ひっひぃ」

「あー遺書くらいは書いても良いぞ」

「ひっひぃ」


夜崎は私の言葉に反応して

裏紙とペンを渡した


準備がいいぞ!夜崎!


「30秒渡す..早くかけ」


一条は涙を噛み締めながら

紙を握りしめて何かを書き始めた


「書き終わったか?」

「うっうっうぐぅ」

「そうだナイフを握って口の中に」

「うっうぐぅ」


周りにいる人のほとんどが一条から目を逸らした

先生も何も何か恐ろしいものを見るような顔をしていた


__グッゥジュウゥッッ


血を飛ばさずにその場で倒れた

周りの人は唖然と一条の死体を見つめた


「マジかよ」

「えぐいな..」

「この学校で賭博で人が死んだのは何年振りだよ」


しばらく経って周りがざわつき始めた


続いて私は先生の方を睨んだ


「おっ俺は..きょ今日はもう賭博..ゲームはいいかな..はは」


逃げたか..まぁいい..確実に殺すからな

今じゃなくてもいい


私は一条の遺書を手に取り

くしゃくしゃにして破り捨てた


「くくく」



2026年4月4日

賭博による死者1名


獲得金額

約9億2000万

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る