第6話 金と命



「嘘ですわぁ...こんなの」

「...出せ..9億を」

「..嫌ですわ..賭けますわ!」

「...テメェにそんな金はねーだろ」

「わっ私が買ったらこの9億はチャラですわ」

「...いいだろう...一条...賭けろお前の命」


私はそう言って夜崎に足で合図を出した

すると夜崎はポケットから少し錆びたナイフ取り出した


「少し錆びているが喉や首にさえばすぐに死ぬ..もちろん金は請求するぞ...負ければな」

「やっやってやりますわ!」

「大した度胸だ」

「このまま帰っても殺されるだけですからだわ!」


周りのざわつきが無くなり

物凄く重い空気が教室内に広がった


「くっ狂ってやがるこの女ぁ...!」

「夜崎よ始めてくれ」

「そっそうだな...賭け金を口に上げろ」

「9億っ」

「命よ」

「ハウスルールは前試合と同じだ」

「...」

「そっそれでは始めっ」

「わっ私から行きますわ!」


そう言って手を震わせながらサイコロを振った


出目は

1 3 6

目無し


「目無し..ですわ」

「...」


物凄く緊張している様子で机に顔を近づけながらサイコロを手に取り震わせながらサイコロ振った


出目は

2 5 6

目無し


「あっうぐっうぉぉおええっぇっっつっ」


物凄い勢いで地面いゲロを吐いた

あーきったねー

早く振れよ


「吐く暇があったら早く振れよ..サイコロを」

「うぅうぐぅうう」


涙まで出しやがった

まぁ確かにまだ中2だもんなぁ

まぁ死んで貰うけどな


「いやぁああぁ」

「早く投げろ..」


一条は何とかサイコロを手に取って絶望した顔でサイコロを振った


最初の目は5...!

次に4...!

最後の目は6...!

シゴロ...!シゴロ


圧倒的安心

母なる安心

全てが水に流れる役...!


くくく...ピンゾロかゾロか

この2択か


「はぁはっ!?しっシゴロですわ...!」

「....」

「うぉおおおおおお!」

「最後の最後にやりやがった!」

「すげぇぇ」


周りがざわつき始めた


私はポケットから学校のサイコロを取り出しサイコロを振った


出目は

1 4 6

目無し


「目無しですわ」

「...」


さっきまでのあの絶望顔は一体何処に行ったのだ...?


私はサイコロ再び振った


出目は

3 4 5

目無し


再び目無し

次で最後


「...」

「目無しですわ!」

「おいおい!追い詰められたぞ!」

「くくく...」

「この状況でよく笑えるな..」


私はサイコロを手に取って軽く振った

相手がシゴロだろうと何だろうと関係ない

勝者だ勝者こそが絶対..!


最初の目は1

次に1

最後に1

ピンゾロ..!ピンゾロ!


豪運..!

絶対的豪運..!

圧倒的豪運..!

決定的豪運..!


「え?嘘だぁわぁうそだわぁおあっぁっぁぁあぁ」

「一条...さぁ..負けたんだお前は」

「いっいやぁああああぁぁあああ」



次回

「一条死す」ギャンブルスタンバイ!

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