第2話「数学」

個性的な人が集う学校「朝日中央中学校」そんな中でも、ひときわ目立つ二人がいる。透と恵弘だ。透はマシンガントーカーで、恵弘は人から好かれやすいという個性を持っている。

国語の時間を何とか乗り切った恵弘は、授業の合間に安心しきっていたが、

二時間目地獄の時間が到来することをその時には考えてもいなかった。


今日の会話は、二時間目の数学。ちょうど二等分線の問題を解いているときだ。

「恵弘?これ分かる?」

「おいおいおい....わかんねぇのかよ」

「頼むよぉ腐れ縁とかいう奴でさぁ?」

「.....ストロベリーリング一個でどう?」

「買うから!ね?だからやろう?」

goodいいだろう。じゃあ問題見せてー?」

問題は点Aを通る二等分線APの点Pを作図してください。とのことだ

「これさ、点Aにコンパスさして、なんか半円みたいなの書いてそこの交点に線引くだけの簡単な話でしょ」

「ごめんだけどさ、コンパス貸して」

恵弘からストレートが飛んできた。きれいなった。

「おーい、貸すぐらいいいじゃんか?」

「ストロベリーリング二個ね」

「もう何でもいいよ」

透が涙目でこたえた。

「じゃあ実演するからさ、覚えろよ?」

「知ってる知ってるって」

綺麗な円と線で二等分線を書く恵弘

「ちょっと待って....ここをこうして」

「どうしたのそんな集中しちゃって」

「できた!ゴキブr.....」

「じゃあコンパス貸すから書いてみ?」

「りょー」

コンパスを使って二等分線を書く透。ちゃんと足も忘れずに書き足した。

「ほらな?Gを書けば簡単なんだって」

「もう何でもいいよ」

「じゃあ次の問題だな」

問題は、この正三角形の角APCが15°になるときの点Pを作図してください。

とのことだ

「うっわめんどくせぇ...恵ひr....」

「わかったよやればいいんでしょ?じゃあよく聞けよ?正三角形の角度は何度?」

「60だろ?」

「そうだな。じゃあ15になるにはどうすればいいと思う?」

「んん.....分からん!」

「アホかお前は、4でわるんだよ、で、4は2×2なんだから二回角をわりゃいいんだよ」

「まあ知ってたけどね」

「じゃあ最初からやれよ」

「試してたに決まってんだろ?」

「じゃあやってみろよ」

正三角形の二等分の二等分線を書く透

「どうだ!?うちはまあまあな𝕜𝕟𝕠𝕨𝕝𝕖𝕕𝕘𝕖知識はあるんです!」

「うるっさ!うっせぇー」

「じゃあ次の問題な?」

その後も次々と解いていき...

「よっしゃかんせーい!」

透が胸を張って問題を見せてきた

「これでええやろ!」

「まあ自分が間違ってたら共倒れなんだけどね?」

「馬鹿なそんなことがあるわけないだろ」

先生が見に来た。

「透さん?恵弘さん?終わりました?」

「終わりましたよ!」

「終わりました」

「じゃあ答案を見せてください」

二人の答案を渡した。

果たして結果は....!?

















何と.......
















......間違ってました。ボロボロです。

合ってたところはあったが、それに比べて、悪いところが多すぎる....

「うそでしょ?そんなことあるわけないでしょ?」

恵弘は頭を抱えながら問題を解きなおしていた。

透に関しては真っ白になって席に座っていた。












.....透の自信喪失バッターアウトによって、第二波を乗り切り、教室に静寂が戻ったのだった。

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