探索者達・続
「待って……!!ちょっとボクにはみんなに話があるの……近い内に元聖華学園跡地でダンジョンフラッドが起こるッ!!」」
ここで一ノ瀬が乱入。
ダンジョンフラッド……確か最近ニューヨークで壊滅的被害を受けたとかいう……
いつもお世話になってるダンジョンでフラッド、まさか催眠おじさんが絡んでるのか?
「なぜ分かったのかね?確か……一ノ瀬さん。」
「そうか……話さなくちゃいけないね……ボクは中世的魔法少女なんだ。」
「「中世的魔法少女……?!」」
中世的魔法少女ってなんだよ!! 中世的な……魔法少女?
世界観狂ってんな!!
「そう、中世的魔法。具体的には……ほうきで空が飛べたり、人魚姫に人間の姿を与えたり、髪を頑丈で長くしたり……変身したらこの魔法ステッキで使えるの。」
いや、そう……とか言われても。
使い方局所的にも程があるだろ!!
人魚姫に人間の姿を与えるっていうシチュエーションが人生の中でどうやって存在するんだろう?……いつ?
「むむむ……まぁ理解は……難しいんだけど、その中に占星術的な魔法もあるという事かな、そしていつ起こるかまで分かる?」
一ノ瀬の中世的魔法は天才・坂田すら理解に困難するらしい。
ただ、確かに中世なんだから占いの魔術的な意味合いが強いよな。農耕とか牧畜とか……村がどれだけ豊作になるか……とかか?
「そう占星魔法。だけど残念ながらダンジョンフラッドがいつ起きるかまではちょっと分からないの。」
「ふむ。」
一ノ瀬の中世的魔法、坂田の付与魔法……ダンジョンフラッド。これはもう話して協力してもらった方が良いだろう……バレかけてるし。俺が原因不明のレベルアップに悩まされ始めた頃から始まって眷属に従魔、強すぎる催眠おじさん。。
「ダンジョンフラッドが起こったら催眠おじさんまで出張ってくる可能性がある……ここは情報を共有しよう。俺も話すよ……自分の事。かくかくしかじかで・・・・(省略)」
「原因不明のレベルアップにチートスキルだと?!」
「ボクは催眠おじさんが恐ろしく感じるんだけど……」
流石にボクッ娘としては催眠おじさんが天敵か……
「ほう、なるほどね。それだけの秘密をよく隠し持っていたものだな!流石に僕も……いや全自動レベルアップかぁ……まぁ黙るかな。」
「でもさ、ここ三人の力を合わせたら千代田区を救えるかもしれない。」
千代田区限定で救おうとしてる?!
贔屓が凄いな……
「で、そもそも凛のスキルを暴きにきたので紙を用意してます。あと筆記用具達も。皆ステータスを書いて裏に伏せる……で、一気にオープンしよう。みんな、ないとは思うけど催眠おじさんは真面目に強敵だから嘘はやめてね。」
「「御意。」」
俺達は自分にしか原則見えないステータスウィンドを紙に書き起こしてステータスオープン(物理)をする。
「「「じゃあ、せーの“ステータスオープン”」」」
*******
名前:リン・テンドウ
レベル681
称号:『魔王の子』
技能:ユニークスキル『
スキル『俊敏』『闇魔法』
耐性:窒息、魔法攻撃
攻撃:6810
生命:6810
魔力:6810
*******
*******
名前:坂田明
レベル3082
種族:人族
称号:『寄生王』
技能:スキル『付与魔法』
耐性:物理攻撃
攻撃:3042
生命:4301
魔力:4520
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*******
名前:メイ・イチノセ
レベル387
種族:人間
称号:『竜霊の御子』
技能:スキル『陰陽術』
耐性:魔法攻撃
攻撃:1954
生命:5240
魔力:9860
*******
「「「いや、ツッコミどころが多すぎるッ!!」」」
不覚にもハモってしまったな。
陰陽術なんてスキルあるんだ……しかも中世的魔法無いな。アレはステッキの力かな?一ノ瀬って陰陽術だったり中世的魔法だったり忙しい奴だ。
俺の種族はなぜ表示されない……
「ま……まずだよ。魔王の子ってどういう事?」
「ボクもそれめっちゃ気になる……」
「いや……それ分からないんだよね……それ。」
「……それと、ボクと凜だけ名前がカタカナなんだけど……」
「それはね、S級だから情報が集まってくるんだけど……女の子もいるからね、抽象的に話せば僕達の原型が出来るときに海外にいたりするとそういう現象が起こるらしい。あんまり珍しい事でも無いんだけどね。」
「なるほどね。まぁ、催眠おじさんともし戦うなら参加できそうなのは……坂田?庇いながら戦う事になりそうだけど……」
「そうだね、レベルしか追いついてないけど……僕は絶対行くよ。」
「いや、ボクも行く。」
「絶対ダメだ!!」
俺はすぐさま否定する。
魔力量はあるけど……レベルが低いっていうのはダンジョンフラッドで致命的じゃないか……
「ボクは千代田区を救わなきゃいけないし…………なにより凜を放っておけないから……」
「いや催眠されたら俺達も困るから……」
「うん、そうだね。やめた方がいい。」
「それでも行くったら行く!!レベルは頑張って上げるから!!」
一ノ瀬はドアをバタンと閉めて俺の部屋から出て行ってしまった。
取り残されたのは俺と坂田だけ。
「はぁ、行っちゃったな。一ノ瀬。」
「うん……そうだね。ふふふ……けど凜、僕の勘が正しければ放っておいても一ノ瀬さんは無事にダンジョンフラッドを乗り越えるハズさ。」
「ん……どういう事だ?」
「まぁ、それは勘だからさ……ただ僕の勘は良く当たる。」
確かに坂田は異常に勘がいいので説得力がある。しかし、一ノ瀬にもしもの事があれば……中学の頃からの友達が。
「まぁまぁ、落ち着いて……それとね、二回連続で起こった原因不明のレベルアップ。あれは恐らく―――――――――――――からだよ。」
「へ?そんな訳ないだろ……」
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